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プロローグ いつか来る朝
初投稿になります!生暖かい目で見守ってくださると幸いです。
頭が、クラクラする。
視界も明瞭ではない。だが、体は動くし、声も出ている。歓声を浴びているのだろうか?もはや確認する手立てもない。
自分が何をしているのかも分からないのに、この力を使っても良いのだろうか?
_______いや、良いに決まっている。
だってこんなにも気持ちいいんだから………!!!
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「う、ううん」
この気持ち良い感覚、きっと、朝に違いない。そう思って私は思い切りカーテンを開けた。
「すっごく、いい天気」
晴れ渡る空を横目に、朝食の準備に取り掛かる。両親はいない。父は私が幼い頃に亡くなってしまったし、母は顔も見たことがない。
でも、親を知らなくても大丈夫。私は今、こんなにも元気にくらしているのだから。
と、その時、ドアが叩かれる。
「こんな朝早くに誰かしら?新聞ならいらないわよ」
そう言ってドアを開けると、そこには―――