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一日一詩  作者:
64/367

日の出

『日の出』


ふと

日の出を見ようと

夜明け前の山を登る

ひんやり湿った空気と

生々しい自然の匂い

不気味さの裏に高揚を抱えながら

昼とは違う山を登る

空を見上げれば

星の輝きは弱って

夜と朝の境目


頂上には

自由に書けるノートがある

家族で来た人達

友達と来た中学生

たまたま登ってみた人

登るのが日課の人

そこに紛れて

数年前の私もいた


 日の出が見たくなって来ました


覚えていないが

無理に思い出そうとはしない

自分だから分かる

来たくなる時もあるよ

なぁ

昔の自分よ


ほどなくして

私の背中に日が差した

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