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冒険者アトラの場合
まだ13歳と幼いがアトラは自信家だった。
実際にまわりの同年代どころか大人と比べてもひけをとらないくらい強かった。
そんな彼は余裕だと言わんばかりになにも持たずに冒険に出る。
町を出てすぐにスライムに出会う。
スライムは最弱で普通に装備を整えて戦えば誰でも勝てるくらいの敵だ。
そんなスライム相手に意気揚々と彼は戦いを挑む。
結果として余裕だと思われた戦いに彼は負けてしまった。
彼は気づいていなかった、大人相手に勝ててた時は武器を使った模擬戦だと言うことに。
アトラには才能が確かにあった、武器をうまく扱う才能が。
つまり、武器を持たない彼は年相応のレベル１の冒険家でスライムに勝てないくらい弱かった。
彼は薄れ行く意識のなかで、次に冒険に出るときには装備を整えようと心に決めたのだった。
