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魔女の遍歴  作者: 天谷あきの
魔女の冒険
121/764

第二章7

「それで、これからどうするの?」


 口火を切ったのは、ニーナだった。

 ラセミスタは乗り物の点検を始めていた。マリアラとニーナ、エルギンは川に並んで、食器と鍋を洗っているところだった。

 エルギンが穏やかな口調で言った。


「アナカルディアに連れて行ってもらおうと思うんだ。この乗り物ならすぐに行ける」

「……マーシャ、泣いてるかな」

「マーシャはニーナが帰ってくるまで泣かないと思うよ。今はきっと、ご飯を作ってるさ。ニーナが帰ってきたら食べられるようにって」

「……そうだね」


 ニーナが唇を噛んだ。マリアラは洗い終えた椀を振り、水気を取りながら訊ねた。


「マーシャというひとは、どこにいるの?」


 なんだか変だな、と思っていた。

 エルギンに始めに頼まれたときには、アナカルディアにこの子たちの家があるのだと思った。が、よくよく考えればおかしい。この子たちがいたのはひょうたん湖の畔だ。位置関係が同じだとするなら、馬に乗って移動するらしいこの時代には、アナカルディアに行くのは数日がかりではないだろうか。こんな年頃の子供がふたりで、保護者からそんな距離、離れるなんて、現実的ではない気がする。

 それに、ニーナはルファ・ルダという国の王女だとも、そう言えば言っていたような。


「マーシャはあたしの家にいるの。とっても優しくて料理が上手なのよ。マリアラと同じくらい上手なの」

「……僕たちは、ルファ・ルダに帰るわけにはいかないんです」


 エルギンが苦しそうに言った。洗って水気を取った器を重ねながら、エルギンは続けた。


「……ちょっと混み入った事情なんですが……僕はアナカルシスの王子ですが、今現在、住んでいるのはルファ・ルダです。ニーナの国に、厄介になっています。居候ですね」

「エルギンはね、王妃様に殺されそうになったのよ」

 ニーナが怒った口調で言い、エルギンは首を振った。

「アンヌ様の差し金だったのかどうかは、はっきりわかってないんだよ」

「そうね」ニーナはよしよしとエルギンの背を撫でた。「でも、誰かに殺されそうになったのは確かなのよ。それでエルギンは、ルファ・ルダに住むようになったの。イーシャットとマスタードラと一緒にね」

「ルファ・ルダに逃げ込んで、隠れているというわけなんです。父上……父は、僕に機会をくれると言いました。ルファ・ルダの人たちがどれくらい僕を助けてくれるかを見せてみろと言って、今回、狩りの場を設けてくれたんです。この狩りで僕が……ルファ・ルダの人々が、僕のためにたくさんの獲物を獲ってくれたら、ルファ・ルダの統治権を僕にくれると」

「そしたらカーディス王子が邪魔しに来たのよ」

「カーディスと言うよりは、ムーサだよ、ニーナ。カーディスは僕の邪魔をしようとしたわけじゃないと思う」

「でも同じことじゃない?」

「全然違うよ。そこを一緒にしちゃダメだ。カーディスが望んでいなくても、ムーサは無理矢理するんだから。

 ムーサというのは、マーセラ神殿の神官長で、カーディスと言う、僕の弟の補佐役なんです。ムーサはずっと、ルファルファの聖地をマーセラ神殿が奪うことを望んでたようで、この狩りに、カーディスも入れないと公平じゃないと言い出した。それで、僕とカーディスが競う形になりました。勝った方がルファ・ルダの統治権を手に入れる。今はその狩りの、真っ最中なんです。あと二日」


「……それなら。アナカルディアに向かってる場合じゃないでしょ?」


 訊ねるとエルギンは首を振った。


「僕も初めはそう思っていました。でも違ったんです。ムーサはただ口実が欲しかっただけで、狩りなんかどうでも良かったんだ」

「どうでも……?」

「ムーサの狙いは、初めからニーナだった。狩りの勝敗なんてどうでもよかった。この狩りの間に邪魔な僕を殺して、ニーナを攫い、ルファ・ルダの統治権を無理矢理ランダールから取り上げるつもりだったんです」

「ランダール?」

「あたしの兄様よ。ルファ・ルダの、エルヴェントラなの」


 エルヴェントラ。

 その言葉に、マリアラはぞくっとした。

 現代のエスメラルダを統治しているのは、国民の代表で組織された元老院だ。

 その議長のことを、エルヴェントラと呼ぶ。現代との符合が、またひとつ。


「ニーナと一緒に散歩してたら、突然、ムーサの兵に襲われました。イーシャットは火炙りにしたしマスタードラも殺した、と、ヴァシルグは言ってました……」

「大丈夫よ」ニーナは平静な声で言った。「イーシャットがそう簡単に死ぬはずないわ。火炙りなんて! 黙って燃えるわけない! それにマスタードラを殺せる人間なんてこの世にいるかしら? 大丈夫よ、エルギン。エルギンだって死にかけたけど、こうして生きてるじゃないの」

「……うん、そうだね。マスタードラは強いんです。アナカルディアの剣術大会でね、去年優勝したんですよ。史上最年少です」

「それで、アナカルディアに行って、エルギンのお母様に事情をお話しして、ご実家のスメルダ伯爵領に匿ってもらえないかって――頼みに行く、のよね?」

「うん」


 エルギンが頷き、ニーナも頷く。マリアラはしかし、頷くことが出来なかった。


「王様は……あなたのお父様は、機会をくれると言ったんでしょう? アナカルディアより、エス……じゃない、ルファ・ルダに戻った方が早いよ。王様に話したらどう? ムーサという人やヴァシルグという人に、命を狙われているんだって。殺されそうになったんだって、訴えれば……」

「……」

「……それには問題がいくつか」


 エルギンは何かを堪えるような口調でそう言った。ニーナは黙っていた。既にニーナ自身が、同じ質問をしたことがあるのかもしれないとマリアラは思った。


「まず第一に……実現が、とても難しいのです。ムーサは僕とその身内を警戒していますから、父のそばに不用意に近づいたら……排除される可能性が高い」

「……」

「第二に。僕が襲われたと言うことを証明することが難しい。ムーサに言いがかりを付けていると言われたら、反論することも難しいですし」

「……」

「第三に。……アンヌ王妃がムーサの後ろにおられるかもしれないと父が知れば、父は、選択を迫られるでしょう。僕を取るか、カーディスを取るか、という選択です。……僕には自信がない。ただ先に生まれたと言うだけで、何とか王太子の立場にしがみついていますが……僕にはイーシャットとマスタードラしかいません。カーディスにはムーサ……マーセラ神殿とアンヌ王妃がついています。マーセラ神殿は歴代の王がこの国を統治する上で何とかひねり出した苦肉の策、アンヌ様に至ってはこの国の正当な王妃です。父が、いざどちらを選ぶか、と言う立場を表明しなければならなくなったら……僕を取る可能性はないと思います」


 そんな。

 そんなことないよ。


 一瞬そう思い、マリアラは、その言葉のあまりの空虚さに恐れをなして、口をつぐむしかなかった。マリアラは正に部外者である。エルギンが実際にどのような立場に置かれているのかを全く知らない相手から、『そんなことないよ』と言われたとして、そんな言葉に何の意味があるだろうか。


「……だから僕は……アナカルディアに向かうしかないんです」


 でもわたしは、そっちに行きたくないの。

 そう思って、マリアラは、逡巡した。何て言えばいいのか。こんな複雑で重い事情を抱えているふたりの子供に、こちらの窮状を訴えるのは気が引ける。見捨てたりなど絶対にできないけれど――こんな場所でふたりを放り出すのは、死ねと言うことと同じだ――、と言って、乞われるままに流されてしまうわけにはいかない。


 言いあぐね、唇を噛んだマリアラに、エルギンの穏やかな声が言った。


「こちらの事情はお話ししました。それでは次に、あなた方の事情をお伺いできませんか」

 マリアラは顔を上げた。「わたしたちの……」

「あなたがたは僕と、それからニーナを助けてくれました。その上更に、アナカルディアという遠い地へ送っていって欲しいとお願いするのはとても図々しいことだと、わかっています。

 でも僕は、アナカルディアに行けなければ、ここで死ぬしかない身ですから。あなた方のご厚意とお慈悲におすがりするしかないんです」

「……」

「だからその対価として、僕が何を差し出せば良いか、教えていただけませんか。僕たちの事情を改善するのにお力を借りるなら、あなた方の事情を改善するために僕たちが、及ばずながらも尽力するのが、筋というものでしょう?」


 マリアラは視線を彷徨わせた。

 ニーナもエルギンも、黙ってマリアラを見ている。ラセミスタは乗り物を直すのに没頭しており、ミフもそれを手伝っている。沈黙が落ちた。既に日はとっぷりと暮れ、辺りは酷く静かだった。


 マリアラは意を決して、白状した。


「……ごめんね。酷い話を、蒸し返すけど……あなたたちがその、そのう、マーセラの、兵士たちに襲われる前に」

「はい」

「……知らない男の人の話を聞かなかった? その……わたしたちみたいに、どこかから忽然と現れた男の人の、ことを、何か知らないかな?」

「……」


 エルギンとニーナは顔を見合わせた。

 マリアラは膝を抱えて、目の前を流れている水面を見つめた。光球の光が水面をちらちらと踊っている。

 ややして、エルギンが言った。


「その人を……探しているのですか」

「そう。そうなの。わたしたち、ここに、三人で来たはずなの。その、すごく、すごーく、遠くから来たの。雷の嵐に巻き込まれて……気がついたらここにいたの。三人で来たはずなのに、起きたらふたりだけで」

「残念ながら、僕に心当たりはありません」

「あたしもない」


 エルギンとニーナが口々に言い、マリアラは顔をうつむけた。

 自分の弱さが、情けなかった。不安を、心配を、こんな小さな子供たちにぶつけてしまわずにはいられないなんて。

 と、ニーナが、マリアラの腹に腕を回した。ぎゅっと力が込められた。小さな子供の体は、とても温かい。


「心配なのね。わかるわ。……その人が一緒に来たというのは、確かなの?」

「……たぶん……」

「あのね、マリアラが今不安なのは、わからないからなのよ。何がどうなっているのかわからなかったら、そりゃあ怖いわ。あたしね、昔は、マーシャの地下倉庫が怖かったの。地下にあるから暗いし静かだし、お化けが潜んでいそうでとても怖かったわ。

 そうしたらマーシャがね、ある日、燭台をたくさん持って、あたしに地下倉庫の案内をしてくれたの」


 ニーナはそう言って、マリアラを見上げてにこっとした。


「地下倉庫は夏でも涼しいから、お肉やお野菜をしまっておくの。そりゃあ素敵なものがぎっしり入ってたわ。塩漬けのお肉でしょ、トマトでしょ、玉葱にジャガイモに小麦、それから燻製のお魚よ! たまごもあった! マーシャはね、その日、おやつに冷や菓子を作ってくれたわ。いちごをつぶしてお砂糖と蜂蜜を混ぜて、クリームを入れて……地下倉庫の色んな場所から取り出した材料で! 信じられる? 氷まであったのよ! 藁と綿と色んなもので厳重に包んで、地下倉庫の、さらに地下に掘った冷たい穴に埋めてあったの。だからその日のは、本当に冷たい、特別な冷や菓子だったのよ。ほんとに美味しかった!

 あたしそれからね、地下倉庫が怖くなくなったの。ほんとよ?」


 ニーナの一生懸命な言葉が可愛くて、それから抱きついた腕と体が、温かくて。マリアラは思わず頬を綻ばせ、エルギンが優しい声で言った。


「あなたがたがいらしたのはひょうたん湖のほとりでした。その、いなくなった男の人を、探しているところだったのですか」

「え、あ、まあ……その前段階、かな。わたし、起きたばっかりだったから。でもフェルドが、その、その人が、いるとしたら、やっぱりひょうたん湖の近くじゃないかと思うの、だから……」

「そう……ですか」


 マリアラはラセミスタを確かめた。未だに彼女は、調整に没頭している。

 エルギンとニーナは、確かに幼い子供だ。けれど、“こちらの事情を改善するのに力を尽くす”と言ってくれた。それは、彼らの状況を思えばすごいことではないだろうか。命を狙われるような状況で、よく他人を慮る言葉が出るものだと思う。

 だから。子供だからと思わずに、話せることは話してしまった方がいいかもしれない、そう思った。何よりもう、事態が重くて。重すぎて、自分だけで抱えているままでは、どこにも行けない気がする。


「わたし、……怖くて。あの子は、ラセミスタさんは、フェルドの……その、いなくなってしまった男の人の、妹……みたいなものなのね。わたし、あの子をどうにかして守らなきゃ。わたしは弱いし、出来ることが少ないから……守れなかったらどうしよう、そう思ったら……。

 あの子はわたしの恩人なの。恩返しをしたいとずっと思っていたの。絶対無事に、帰してあげたいのに……ニーナ、あなたの言うとおりだよ。わたし、事態がどうなっているのかがわからなさすぎて怖いの……」

「マリアラ、どうして自分が弱くてできることが少ないなんて思うの?」


 ニーナの言葉がとても、不思議そうで、マリアラは驚いた。「どう……?」


「だってマリアラはもう、エルギンとあたしを助けたのに。エルギンがケガをしたのが、夢じゃないなら……あたしね、もう、エルギンは死んだと思った。引きずって逃げながら、でも、引きずってどうなるんだろうって思ってた。あたしの背中の上で、エルギンがどんどん冷たくなっていった。本当に怖くて怖くて、あたし……何もできなかった」


「……」


「でも、あなたたちがエルギンを治してくれた。あたしとエルギンをあの不思議な乗り物に乗せて、こんなところまでつれてきてくれた。……そんなこと、あたしにはできなかったし、イーシャットもマスタードラも、兄様にだって無理だと思う」

「……何とかして、イーシャットとマスタードラと、合流したら」


 エルギンが、優しい声で言った。


「それからランダールとマーシャのところに、ニーナを送り届けたら……何とかして、絶対、あなたたちの仲間を見つけましょう。約束します」

「あたしも約束する。兄様に頼んで、ルファ・ルダの人たちみんなに捜してもらう」


 それでいいのかとマリアラは思う。

 でも、それ以外に取る方法がなさそうなのも確かだ。フェルドが確実にひょうたん湖の傍にいるとわかっているならまだしも、全く別の場所にいる可能性だってある。あの稲妻の嵐で飛ばされたのなら、アナカルディアに飛んでいたって不思議じゃない。第一、フェルドが一緒に来ていないという可能性だってゼロじゃないのだ。こんな状況で、この子たちを見捨ててひょうたん湖のほとりに戻ってフェルドを捜しても、見つかるとは思えないし、何より寝覚めが悪すぎる。


「あたしも、それがいいと思う」


 出し抜けにラセミスタの声がした。

 振り返ると、乗り物の帆を元どおり張り終えたラセミスタが、ちょこんと座ってこちらを見ていた。乗り物の周りに集められた光珠の光に照らされて、ラセミスタのふわふわの髪が金色に輝いている。


「え……?」

「ごめん、途中全然聞いてなかったんだけど、えーと、まず、エルギンとニーナをアナカルディアに連れてって、誰かと合流してから、フェルドを捜してもらう、そういう流れでどうかって話でしょう? ……それで合ってる? よかった。あたしもそれがいいと思う。いまこの状況で、あたしとマリアラふたりで、あんな広い森の中、フェルドを探し回るというのは現実的じゃないよ。フェルドの方は、放っておいて大丈夫だよ。目が覚めたらフィを再起動して、連絡と…………いや連絡は無理だ」


「え!?」


「この森の中……〈アスタ〉の中継アンテナがあるとは思えない。だから、箒同士の意思疎通は無理。でも、位置情報の把握くらいは出来るはずだよ。あたしたちがアナカルディアに向かってるのは、フィが再起動されればわかる、わかったらきっと、追いかけてくる。フェルドはいつも巾着袋を持ち歩いてるし、サバイバル道具もいくつか持ってるはずだから、そう簡単には死なないよ」


 ラセミスタは、フェルドは大丈夫なのだと、信じ切っているようだった。

 驚いて見つめるマリアラに、ラセミスタはへへへ、と笑った。


「だから今は、エルギンとニーナの状況を改善する方を考えよう。その方がオトクだと思うよ。だって王子様とお姫様なんでしょ? 状況がうまく行ったら、感謝してくれる人きっといっぱいいるよ! あたしね、帰り道はもちろん捜すんだけど、捜すつもりなんだけど、あんな怖い兵士に追っかけられて逃げながらなんて無理なの。研究には環境改善がとても重要なの。まずおっきな机がいるし、紙と筆記用具。温かいご飯と甘い物がいるし、静かで居心地のいい環境が不可欠。王子様とお姫様を助けたら、帰り道を捜すために、そう言う環境整えてもらえる! そしたらゆっくり考えて帰り道捜せる! だから今は、エルギンとニーナを先にしよう」


 ラセミスタの話を聞いているうちに、マリアラはなんだか、ふうっと体が軽くなるような気がした。

 あっけらかんと、フェルドは大丈夫、と言われると、なんだかそう思えてくるのが不思議だ。マリアラは微笑んで、頷いた。


「わかった。じゃあそうしよう」

「うん、そうしよう!」


 マリアラはエルギンとニーナに向き直った。


「……じゃあ、交換条件だね? わたしたちはあなたたちをアナカルディアの、ええと、エルギンのお母様のところに連れて行く。あなたたちは今の状況を打開したら、フェルドの居場所を捜してくれて、それから、帰り道を捜すために研究の環境を整えてくれる、というのでどうですか」

「それだけじゃないよ。けんきゅうのかんきょうを整えたうえに、一緒にいる間、毎日毎日、マーシャのご飯を食べさせてあげる」


 ニーナが厳粛な口調で言った。マーシャのご飯、というのは、ニーナにとって、差し出せるもののうちでかなり重要度の高いものらしかった。エルギンが微笑む。


「それはすごい。あなた方がどこからきたのかわかりませんが、マーシャのご飯を食べたらきっと、ここに来た甲斐があったって、思うこと請け合いですよ」


「そんなにおいしいの?」

 マリアラは思わず微笑み、エルギンとニーナは同時に頷いた。

「そんなにおいしいの!」

「楽しみー!」


 ラセミスタがにこにこ笑う。マリアラも頷いた。

 そうだ。ひとりでここに来たんじゃないのだ、と思った。

 ラセミスタが一緒なのだ。


 だからきっと、大丈夫。

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