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序章・共通シナリオ

「あれ?」

「どうしたのー」


――なんか携帯が繋がらないなあ。


「あ、そういやさぁあの話きいたー?」


友人の竹取リコトが携帯をいじりながら話しかけてきた。


「なにを?」

「西世財閥が没落した話。一人娘のお嬢様が失踪してるらしいよ」

「へー没落って漫画みたいだね」


西世財閥さんが友人の家ならばもっと驚いただろうが、よく知らない話だ。


「なんか知らないけどうちの親がにやにやしてて我が親ながら悪魔かと思った。人の不幸は蜜の味ってやつ?」


―――お金がなくて一家離散、父がリストラなんて都市伝説だと思っている。


「聞いてほしい」



―――父がいつもより早く帰宅してきて、突然いいだした。


「仕事をクビになった」



取引先の西世財閥がつぶれて、ただでさえ会社はお金がないので父が経費削減にリストラされたそうだ。

母は衝撃で倒れている。私はあいた口がふさがらない。


朝から携帯が繋がらないとか、没落した話をされるとか、なんか兆候はあった。


「高校……辞めなきゃならないんだよね」


――高校中退してヤバイ仕事に就職して川に沈められるんだ。


「まてまて、会社倒産ならともかくリストラだ。これからするかもしれないが今はまだ借金があるわけじゃない」


幸い退職金は普通なら無いところを半分は貰えたらしい。


「母さんも仕事探すわ!」

「新しい仕事先をみつける。お前は心配せず高校生活を続けなさい」


二人はそういっているけど、本当に大丈夫なんだろうか?

クラスメイトのメイノは元から貧乏なので内緒でバイトしている。

彼女は器用だから勉強とバイトをこなせるが私はどちらかしかできない。


「家はどうするの?」


ここは結構高いマンションで、まずは出なくちゃいけないだろう。


「……そうだわ、亀一郎くん家はどう?」



両親がハトコの家に事情を話すと、快く承諾してくれた。


「いいわよ」

「ありがとう!」


「これからよろしくね深世(さよ)ちゃん」

―――こうして私はハトコの家に居候することになった。



家族をテーマにした作文を書くことになり、友人達と親や兄弟の話をしあっていた。

ついに自分の番が回ってきて、両親のエピソードや家族同然のペットの話をする。

ケータイの家族写真を見せたところで友人があっと驚く反応を見せる。

「ねーこれ!」

友達の一人は私の隣に写る若い男性の姿を指さしている。

たぶん兄だと思われたはず。

だけどこの人は再従兄弟(はとこ)である。

丁度家族写真を撮影する日に居合わせ、いつかは家族になると冷やかした両親は一緒に撮った。


なぜ今になって家族写真を撮ったのかと訪ねてみると、大した理由はないの一点張りだった。


「こんなかっこいいお兄さんがいて深世が羨ましい~」

「あはは…」

説明するのも面倒だったので兄という事にしておいた。

たしかに美形で優しそうで見た目は完璧、性格も悪くない。

こんな兄がいればまた違った世界観もあっただろう。

私がほんのり想っているハトコのお兄さんは実はオネェさんなのだ。


「そういえば、きいてきいて!!最近できた美容室にあの盤上アインさんがいるんだって!!」

「へー」


―――あのって言われても誰だよ感が半端ないし、美容室にいくような金の余裕はない。


「あ、隣のクラスに転校生きたんだって!」

「へー男、女?」

「それがー」


――どうせ廊下で会っても転校生なんて気がつかないだろう。


「あ、今日部活休みだから一緒に帰らない?」

「うん」


リコトは園芸部で、その顧問が休んだ。

園芸にはたまにヤバイ薬を使うことがあって生徒だけではやれないらしい。

比較すると科学部くらい注意しているそうだ。


「うわああああ!」


学校から帰っていると何事泣きじゃくる女の子達がたくさんいた。


「あのバンド解散しちゃったんだね」


人気なのかしらないけどバンドの“メルセゲルン”が電撃解散によりライブが中止になったとポスターに書いてある。


「結構イケメンだね」


センターにボーカル、ロングヘアの青年、舌をペロリと出した少年、仮面の男がいる。――メイク落としたらギャップがヤバそうだと率直に思った。


「ただいまー」


◆帰宅してさっそくなにをしようかな。


【その場に荷物をおき・リビングへ】

【部屋に荷物をおいて・外出】

【部屋に荷物をおいて・お風呂】

【部屋に荷物をおいて・音楽鑑賞】

【その場に荷物をおいて・部屋へ】

【その場に荷物をおいて・外出】

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