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アリシアの言葉
「疲れてるところ悪いけど、ちょっと貴方に用があるって人がいてね、あってもらってもいいかしら?」
「私は平気だけど…」
何かアリシアの言葉に含みがあったと思ったのはこのことか、と私はため息をつく。
ただ…
「あんまりいい予感がしないんだけど…」
ポツリと呟くと、アリシアは何かをたくらむように笑って見せた。
「まぁ、あなたにとっていいか悪いかは私には判断できないけど……この選択が貴方の未来に関わるのは決まっているわね。
私は貴女が断っても別に平気だからね、自分の心にしたがった方がいいわ」
「?」
再度、首をかしげる。
「とりあえず…おいで」
私はおとなしくアリシアを追いかけていった。
アリシアの…アリシアの言葉使いが…
若者っぽいかも…
一応、おばあさんなんですけど…