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別れは旅立ちと始まり
「扉…?」
そう、そこに現れたのはとても大きく荘厳な扉だった
ゼフィーはそっと扉を撫でながら沙羅に告げる
「これは異世界に通じる扉。
始まりと終わりを告げる扉でもあります。
貴方には、この扉の向こうの世界、フェルムーンに行っていただきます。」
「そこへいけば、私は帰れるんですよね?」
「はい、必ず方法が見つかるはずです。」
ゼフィーのその言葉に、私は腹をくくる
「私を…フェルムーン、異世界に連れていってください」
私は静かに頭を下げた
「わかりました、扉を開きます。
きっと向こうに着いたらすぐに、ある図書館があるはずです。
そこの館長に、ゼフィーに導かれましたと言ってください。
力をかしてくれますから。
………では、又いつかどこかで会いましょう…水嶋 沙羅さん」
きいぃーと音をたてて扉がひらく
扉の隙間からは、暖かな光が漏れていた
私はゼフィーを振り返り
「ありがとう!!
又どこかで!!」
にっこりわ笑って、扉の光めがけて飛び込んだ
結局、まだ異世界にはたどり着けませんでした…
残念……?