第49章 封印強化成功
フロストが四人を見る。
「四人で祭壇を囲んで」
リオンが頷く。
「わかった」
四人が動く。
祭壇の四方に立つ。
リオンが北。
カインが南。
ミラが東。
グラムが西。
フロストが中央に立つ。
祭壇の前。
「手を祭壇にかざして」
四人が手を伸ばす。
祭壇に向かって。
触れずに。
かざすだけ。
フロストが呪文を唱え始める。
「古き封印よ」
祭壇が反応する。
弱く光る。
「力を取り戻せ」
光が強くなる。
フロストが続ける。
「魔力を注いで」
四人が集中する。
体の中の魔力を感じる。
それを手に集める。
祭壇に向けて放つ。
リオンの手から青い光。
カインの手から黒い光。
ミラの手から白い光。
グラムの手から赤い光。
四色の光が祭壇に注がれる。
祭壇が輝き始める。
紋章が反応する。
ヒビが少しずつ消えていく。
フロストが見守る。
「いいわ。そのまま」
四人が魔力を注ぎ続ける。
でもヒビの修復が遅い。
半分ほど消えたところで止まる。
フロストが叫ぶ。
「もっと!」
四人が魔力を強める。
でも足りない。
リオンが考える。
『このままじゃ……』
『足りない……』
思いつく。
『複数人格の魔力を使えば……』
決断する。
「燃やせ! 癒せ! 鍛え!」
叫ぶ。
三つの人格を同時召喚する。
魔法使いリズ。
神官アンナ。
錬金術師エルヴィン。
三人格が同時に発動する。
リオンの目が複雑に変わる。
三色に。
体が震える。
頭が痛い。
でも耐える。
三人格の魔力が合わさる。
リオンの手から巨大な光。
三色の光。
祭壇に注がれる。
祭壇が激しく輝く。
紋章のヒビが急速に消えていく。
完全に消える。
紋章が完璧な形に戻る。
光が祭壇から溢れ出す。
空に向かって。
光の柱。
氷山全体を包む。
眩しい。
目を閉じる。
光が広がる。
頂上から。
氷山全体に。
やがて光が収まる。
四人が目を開ける。
祭壇を見る。
紋章が完璧。
輝いている。
ヒビは一つもない。
フロストが微笑む。
「成功よ」
四人が息を吐く。
リオンが人格を戻す。
「戻れ……全員……」
三人格が引いていく。
リオンの目が元に戻る。
でも力が抜ける。
膝をつく。
「やった……」
つぶやく。
カインも疲れている。
でも立っている。
ミラが駆け寄る。
「リオン! 大丈夫?」
リオンが頷く。
「ああ……ちょっと疲れただけだ」
グラムも疲れた顔。
「すごい魔力だったな」
フロストが言う。
「第一封印、強化完了」
続ける。
「これであと200日は持つわ」
リオンが立ち上がる。
ミラが支える。
「ありがとう」
ミラが微笑む。
「残り二つ!」
リオンが頷く。
「ああ」
フロストが真剣な顔になる。
「でも、時間がない」
四人が見る。
フロストが続ける。
「魔王の力が強まっている」
リオンが驚く。
「強まってる?」
フロストが頷く。
「ええ。感じるわ」
続ける。
「急いで」
カインが言う。
「次は西の砂漠だ」
リオンが頷く。
「ああ」
グラムが笑う。
「休む暇もないな」
リオンが立ち上がる。
しっかりと。
「行こう」
フロストが微笑む。
「幸運を」
四人が頭を下げる。
「ありがとう、フロスト」
フロストが手を振る。
「気をつけて」
四人は頂上を離れた。
下山を始める。
来た道を戻る。
氷の階段を下りる。
慎重に。
フロストが見送る。
祭壇の前で。
「リオン……」
つぶやく。
「頑張って……」
四人は下り続けた。
氷山を。
1時間。
2時間。
氷の橋を渡る。
崖を下りる。
洞窟に入る。
暗い。
でもリオンが松明を灯す。
四人は進む。
洞窟の出口へ。
グラムが言う。
「次は砂漠か」
リオンが頷く。
「ああ。暑そうだな」
カインが言う。
「寒暖差が激しい」
ミラが微笑む。
「でも四人なら大丈夫」
リオンも微笑む。
「そうだな」
リオンは思った。
『1つ目は成功した……』
『あと2つ……』
『絶対に……守る……』
決意を新たにする。
四人の旅が続く。
世界を救うために。
封印を守るために。
長い旅が。
まだまだ続く。




