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全員が俺だ ~6666回転生した記憶過積載者~  作者: 雨音トキ


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第41章 ミラの帰還

北への街道。

雪が降り始めている。

リオンは歩き続けていた。

一人で。

重い荷物を背負って。

風が強くなる。

吹雪に変わる。

「寒い……」

つぶやく。

体が震える。

マントを引き寄せる。

でも寒さは消えない。

足が重い。

雪が積もっている。

歩きにくい。

でも止まらない。

「300日……」

つぶやく。

「間に合わせる……」

一歩。

また一歩。

前に進む。

吹雪が顔を叩く。

痛い。

でも我慢する。

歩き続ける。

時間が過ぎる。

夕方になる。

太陽が沈む。

暗くなる。

リオンは洞窟を探した。

見つけた。

小さな洞窟。

中に入る。

風が止まる。

少し暖かい。

荷物を下ろす。

薪を集める。

洞窟の入り口近くに。

枯れ木。

小枝。

焚き火の準備。

火をつける。

火打ち石で。

火が灯る。

小さな炎。

だんだん大きくなる。

リオンは火の前に座った。

手を温める。

「暖かい……」

つぶやく。

体が少しずつ温まる。

空を見る。

洞窟の入り口から。

雪が降っている。

真っ白。

綺麗。

でも寒い。

リオンは火を見つめた。

揺らめく炎。

温かい光。

「ミラ……」

小さくつぶやく。

「元気でいるか……」

炎に語りかける。

「俺は……今、北に向かってる……」

独白。

「封印地に……」

炎が揺れる。

「300日で……世界が滅ぶ……」

涙が出そうになる。

「でも……俺は……」

言葉が詰まる。

「お前がいれば……」

その時。

足音が聞こえた。

雪を踏む音。

リオンが立ち上がる。

剣に手をかける。

「誰だ!」

警戒する。

洞窟の入り口。

人影が現れる。

フードを被っている。

雪に覆われている。

ゆっくりと近づいてくる。

リオンが剣を抜く。

「止まれ!」

人影が止まる。

そして。

フードに手をかける。

ゆっくりと取る。

顔が現れる。

リオンが息を呑む。

「ミラ……」

ミラが立っている。

雪に覆われて。

でも確かにミラ。

ミラが微笑む。

「私よ」

リオンが驚愕する。

「ミラ……なんで……」

剣を下ろす。

ミラが洞窟に入る。

「あなたを追ってきた」

荷物を下ろす。

火の前に座る。

「一人で死なせないって言ったでしょ」

リオンが黙る。

ミラが続ける。

「あなたは一人で行くつもりだったでしょ」

リオンが頷く。

「ああ……」

ミラが首を横に振る。

「ダメよ。一人じゃ」

リオンが答える。

「でも……俺は……」

ミラが手を上げる。

「謝らないで」

リオンが黙る。

ミラが続ける。

「私も悪かった」

視線を落とす。

「怒りすぎた」

リオンが首を横に振る。

「いや、お前は正しい」

ミラを見る。

「寿命を削ったのは事実だ」

ミラが頷く。

「そうね」

でも微笑む。

「じゃあ、その残りの人生、私のために使って」

リオンが驚く。

ミラが続ける。

「一緒に世界を救いましょ」

リオンの目頭が熱くなる。

涙が溢れそうになる。

「ミラ……」

声が震える。

「ありがとう……」

ミラが微笑む。

「どういたしまして」

二人は焚き火を囲んだ。

向かい合って。

炎が二人を照らす。

ミラが聞く。

「北の氷山に行くんでしょ?」

リオンが頷く。

「ああ」

ミラが続ける。

「封印地を強化するために」

リオンが頷く。

「そうだ。予言書に書いてあった」

ミラが聞く。

「300日?」

リオンが驚く。

「知ってるのか?」

ミラが頷く。

「図書館で聞いた」

リオンが黙る。

ミラが続ける。

「だから追いかけてきた」

リオンを見る。

「一人じゃ無理でしょ」

リオンが微笑む。

「そうだな」

ミラも微笑む。

「一緒に行く」

リオンが頷く。

「ありがとう」

ミラが続ける。

「私の腕も治った」

左腕を見せる。

動かす。

「ちゃんと動く」

リオンが頷く。

「よかった」

ミラが続ける。

「あなたのおかげよ」

リオンが首を横に振る。

「錬金術師エルヴィンのおかげだ」

ミラが微笑む。

「あなたの中にいるんでしょ」

リオンが頷く。

「ああ」

ミラが続ける。

「じゃあ、あなたのおかげよ」

リオンが微笑む。

「そうか」

二人は黙った。

炎を見つめる。

静かな時間。

でも心地よい。

やがてミラが言う。

「明日、出発しましょ」

リオンが頷く。

「ああ」

ミラが続ける。

「氷山まで、どれくらい?」

リオンが答える。

「10日くらい」

ミラが頷く。

「わかった」

リオンが続ける。

「吹雪が続くと、もっとかかる」

ミラが微笑む。

「大丈夫。二人なら」

リオンも微笑む。

「そうだな」

ミラが立ち上がる。

「寝ましょ。明日、早いから」

荷物から毛布を取り出す。

広げる。

横になる。

リオンも毛布を取り出す。

火の反対側に。

横になる。

二人は火を挟んで寝る。

炎が揺れている。

温かい。

リオンは天井を見た。

洞窟の天井。

岩。

暗い。

でも心は明るい。

ミラが戻ってきた。

それだけで全てが変わった気がする。

「ミラ……」

小さくつぶやく。

「ありがとう……」

ミラの声が聞こえる。

「おやすみ、リオン」

リオンが答える。

「おやすみ、ミラ」

目を閉じる。

眠りに落ちる。

久しぶりに安らかな眠り。

一人じゃない。

ミラがいる。

それだけで全てが違う。

リオンは夢を見た。

良い夢を。

ミラと共に歩く夢を。

雪山を。

氷山を。

封印地を。

そして世界を救う夢を。

二人で。

炎が燃え続ける。

洞窟を照らす。

二人を温める。

外は吹雪。

でも中は暖かい。

二人がいるから。

希望があるから。

リオンとミラの旅が再び始まる。

今度は二人で一緒に。

世界を救うために。

300日の戦いが本当に始まる。

今度こそ。

成功するために。

二人は眠り続ける。

朝まで。

炎が見守る中で。

静かな夜が過ぎていく。

新しい朝が来る。

二人の旅が続く。

北へ。

氷山へ。

封印地へ。

希望を求めて。

未来を切り開くために。

二人で。

一緒に。

リオンとミラの物語が続く。


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