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全員が俺だ ~6666回転生した記憶過積載者~  作者: 雨音トキ


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第40章 世界滅亡まで300日

リオンは図書館に戻った。

図書館都市のあの巨大な図書館。

受付の老人が驚く。

「君は……」

リオンが頭を下げる。

「すみません。また禁書庫に」

老人が頷く。

「鍵は持っているね」

リオンが頷く。

「はい」

地下に下りる。

禁書庫の扉を開ける。

中に入る。

暗い。

松明を灯す。

本棚を見る。

あの本を探す。

『終末の予言』

見つけた。

机に置く。

開く。

以前読んだページ。

「6666回転生した救世主が現れる……」

知っている内容。

ページをめくる。

「世界を滅ぼす力も持つ……」

これも知っている。

また次のページ。

その時、新しい文字が浮かび上がった。

光る文字。

金色の文字。

リオンが息を呑む。

「これは……」

読み始める。

「魔王復活まで残り300日……」

リオンの手が震える。

「300日……」

続きを読む。

「封印が完全に崩壊する前に……」

次のページ。

「3箇所の封印地を巡り強化せよ……」

リオンが頷く。

「北の氷山……西の砂漠……南の海底神殿……」

最後のページ。

「失敗すれば、世界は闇に沈む」

リオンは本を閉じた。

「300日……」

つぶやく。

立ち上がる。

禁書庫を出る。

地上に戻る。

図書館を出る。

街を歩く。

宿に向かう。

部屋に入る。

カレンダーを探す。

荷物の中。

見つけた。

広げる。

今日の日付を見る。

そこから数える。

「1、2、3……」

指で追う。

「298、299、300……」

その日に印をつける。

「この日……」

つぶやく。

「世界が滅ぶ……」

カレンダーを見つめる。

「時間がない……」

座り込む。

床に。

頭を抱える。

「どうすれば……」

つぶやく。

「カインには勝てない……」

拳を握る。

「ミラは去った……」

涙が出そうになる。

「仲間もいない……」

顔を上げる。

「そして……300日で世界が滅ぶ……」

心の中で声が聞こえた。

6666人格の声。

「諦めろ」

「無理だ」

「6667回目も失敗する」

「お前では世界を救えない」

「諦めろ」

「諦めろ」

リオンが答える。

「そうかもな……」

小さく言う。

「俺では……無理かもな……」

窓の外。

雨が降り始める。

ポツポツと。

やがて。

土砂降りに。

リオンは窓を見た。

雨。

暗い空。

「今回も……」

つぶやく。

「俺は失敗するのか……」

座り込んだまま動かない。

時間が過ぎる。

雨が続く。

部屋は暗い。

リオンは動かない。

ただ床に座っている。

その時、心の中で声が聞こえた。

優しい声。

農民トムの声。

『諦めるな』

リオンが顔を上げる。

トムが続ける。

『まだ終わってない』

リオンが答える。

「でも……」

トムが遮る。

『でも、じゃない』

強く言う。

『まだ300日ある』

リオンが黙る。

トムが続ける。

『300日あれば、できることがある』

リオンが聞く。

「何が……」

トムが答える。

『強くなれる』

リオンが驚く。

トムが続ける。

『仲間を見つけられる』

リオンが黙る。

トムが続ける。

『封印地に行ける』

リオンが頷く。

「そうか……」

トムが微笑む。

『諦めるのは、まだ早い』

リオンが立ち上がった。

「そうだな……」

窓を見る。

雨が降っている。

でも少し明るくなった気がする。

「まだ……終わってない……」

つぶやく。

荷物をまとめ始める。

剣。

本。

薬草。

全てを。

予言書も。

カレンダーも。

全部持つ。

部屋を出る。

宿を出る。

雨の中。

図書館に向かう。

老人に鍵を返す。

「ありがとうございました」

老人が微笑む。

「気をつけて」

リオンが頷く。

「はい」

図書館を出る。

雨の中を歩く。

街の北門に向かう。

門をくぐる。

街を出る。

街道を歩く。

北へ。

氷山へ。

封印地へ。

雨が降り続ける。

でも。

リオンは止まらない。

歩き続ける。

一人で。

でも。

心の中には6666人格がいる。

トムがいる。

アレクがいる。

ルシアンがいる。

カゲロウがいる。

全員がいる。

一人じゃない。

リオンは思った。

『300日……』

『短い……』

『でも……やるしかない……』

決意する。

『封印を強化する……』

『魔王の復活を止める……』

『世界を救う……』

拳を握る。

『そして……』

ミラを思い出す。

『いつか……また会おう……』

雨の中を歩き続ける。

一歩。

また一歩。

前に進む。

止まらない。

諦めない。

リオンの旅が続く。

300日の戦いが始まる。

時間との戦い。

自分との戦い。

運命との戦い。

全てが始まった。

雨は降り続ける。

でも。

リオンは歩き続ける。

北へ。

氷山へ。

希望を求めて。

未来を切り開くために。

一人で。

でも心には仲間がいる。

6666人の仲間が。

リオンは思った。

『俺は一人じゃない……』

『みんながいる……』

『だから……』

『諦めない……』

『絶対に……』

決意を新たにする。

歩き続ける。

雨の中を。

夜になる。

でも止まらない。

歩き続ける。

ただ前に。

北に。

封印地に。

リオンの姿が雨に消えていく。

小さくなっていく。

でも止まらない。

進み続ける。

300日の戦いが始まった。

世界を救うための。

自分を救うための。

全てを賭けた戦いが。

今始まった。

リオンは歩き続ける。

雨の中を。

暗闇の中を。

でも心には光がある。

希望がある。

それだけで十分。

前に進める。

リオンの旅が続く。

終わりのない旅が。

でもいつか終わりが来る。

300日後に。

その時リオンは、世界を救っているのか。

それとも、滅ぼしているのか。

まだわからない。

でもリオンは信じている。

自分を。

仲間を。

未来を。

だから歩き続ける。

雨の中を。

北へ。

氷山へ。

封印地へ。

300日の戦いが。

今、始まった。


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