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高校1年生、6月➆

登場人物の名前。

更階さらしな 直人なおと

三浦みうら 陽斗はると

月島つきしま 紗耶さや

佐伯さえき 真守まもる

キャラクター視点で書くと関係性によって呼び方が違い名前が少しわかりずらいです。すいません。

事務室には緊張感が漂っていた。

半分だけついてる蛍光灯に照らされた書類の山と事務机。

壁際には金庫。

そして、端の机に置かれたパソコン。

「……よし、早めに終わらせよう」

パソコンはスリープ状態だった。

マウスを動かすと画面が点き、会計ソフトのアイコンが目に入った。

「これだ」

カチカチッと音が響く。立ち上がるまでの時間が妙に長く感じた。


ーーカツンッ。

と、どこかで何かが反響した音がしてビクっとなる。

「……廊下、来てないよな」

「た、多分」

佐伯の声もわずかに震えている。


会計ソフトが起動し、仕訳データが表示される。

「文化祭準備金……準備金」と仕訳を順に探していく。

佐伯が預けたと言っていた日付。

文化祭準備金、その記録がどこにもない。


「現金で預かった金を、何日も入力しないなんてことはないよな……」

学校だって組織だ。

金の動きはきっちりしているはず。

念のため、日付をずらして確認する。

翌日、その次の日も。

……それでも該当するものは見つからなかった。

「事務員が言ってた通りか……佐伯、正確な金額ってわかるか?」

そう聞くと「確か三万二千円だったはず」と帰ってくる。

アプローチを変えて金額検索をすると1件だけヒットした。

日付は預けた翌日。

科目と摘要には『雑収入、高島産業』と記録されている。

「雑収入……?」

高島産業は事務用品を扱うそこそこ名の知れたメーカーだ。

割引かリベートか、雑収入で処理するのは間違いではないが、何か違和感を覚えた。


「更階くん、金庫開けるよ?」

佐伯が引き出しから金庫の鍵を取り出す。

ーーカチャ、金庫は難なく開いた。

中には封筒、ファイル、手提げ金庫等。


「佐伯、今期分の領収書か請求書、いや支払通知書とかそんなファイルないか?」

「え?あ、うん、探してみる」

佐伯は背表紙の目で追い、目的のファイルを何冊か引き抜く。

俺は渡されたファイルを開き目的の書類を探し始めた。


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