高校1年生、6月⑤
登場人物の名前。
更階 直人
三浦 陽斗
月島 紗耶
佐伯 真守
キャラクター視点で書くと関係性によって呼び方が違い名前が少しわかりずらいです。すいません。
次の日。
朝一で俺と陽斗、佐伯の3人は担任に声を掛けて事務室に話を聞きに行った。
結果は進展無し。
「記録は確認したけど、こちらには入金の記録がない」
事務の担当者が困ったようにそう言う。
「でも佐伯は預けたって」
「気持ちはわかるけどね、記録がない以上、こちらもこれ以上は……」
結局、誰が悪いとも、何が原因とも言われないまま話はそこで終わった。
廊下に出た瞬間、佐伯の方が少しだけ落ちた。
「……どうする?」
陽斗が聞いてくる。
「会計ソフトと金庫を確認したい」
二人が同時に首を傾げた。
「金庫や書類は生徒には見せられないって、さっき言われただろ」
「つーか会計ソフト?って何」
陽斗の問いに、俺は少しだけ言葉を選ぶ。
「一般の会社だとさ、金の出入りは全部、毎日記録する」
「入ったら入った、出たら出たで、必ず仕訳、その金の流れが記録される」
「学校だって例外じゃない。現金を受け取ったなら、必ず記録が必要になるんだ」
陽斗は黙って聞いていた。
「佐伯が預けたっていうのなら金が消えたんじゃなく、その記録のどこかがおかしい可能性もある」
「そこを見ればわかるかもしれない」
一拍。
「……なるほどな」
陽斗は腕を組んで、ふうん、と短く息を吐いた。
「よくわからん」
「が!要するに忍び込めばいいってことだな!」
そう言って、にやっと笑った。




