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高校1年生、6月④

登場人物の名前。

更階さらしな 直人なおと

三浦みうら 陽斗はると

月島つきしま 紗耶さや

佐伯さえき 真守まもる

キャラクター視点で書くと関係性によって呼び方が違い名前が少しわかりずらいです。すいません。

話し合いは、結局まとまらないまま終わった。

犯人だの、責任だの、との話は保留。

文化祭の準備も一旦ストップ。

担任が「今日はここまで」と区切って、ようやく解散となった。


放課後の教室は人もまばらで静かなものだった。

「……なぁ」

帰り支度を終えた陽斗が声を掛けてくる。

「そんなんなるなら大見得きるなよ」

「うるせ」

俺は机に突っ伏したまま答える。


……なんで俺は、あんな事を言っちまったんだ……

勢いだった。

完全に。


証拠があるかもわからない。

証明する方法もわからない。

なのに俺が証明する。なんて……。


「でもまぁ直人がそういうやつだとは思わなかったよ、案外アツイんだな」

「ホントびっくりしたよ」と月島がクスッと笑いながら乗っかってくる。

もう反論する気も起きない。

「でも、すごいと思うよ」

月島はからかうでもなく、こちらを見ていた。

その目に少し優しさを感じる。

「……やめろって」

視線を外しながらそう返すと

「おや?照れてますな」

「照れてますな」陽斗も続く。

「うるせ」

そう言いながらも、二人の軽口に少しだけ救われたように感じた。



「あの……更階くん」

その輪の外から控えめな声がした。

振り向くと佐伯が立っている。

どこか申し訳なさそうに肩をすぼめて。

「ごめん……巻き込んだみたいで」

「謝る必要ねえよ」

「そもそもさ、三万も生徒に預けてる時点でおかしいだろ」

「責任の所在で言ったら学校側だっての」

佐伯は一瞬きょとんとして、それから少しだけ笑った。

「その……ありがとう」

「一人で抱え込んだってしょうがないだろ。でも、お前も手伝えよ」

佐伯は驚いたように目を見開いて、それから力強く頷いた。

「うん、やらせてほしい」

「俺もやるぜー!」と陽斗がガッと肩を組んでくる。

「重いって陽斗!」

そう返しながらも、口元が勝手に緩んでいるのに気付いて慌てて誤魔化す。


なんでだろう。

さっきまであんなに後悔していたのに。

ほんの少しだけ気持ちが楽になった。


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