その後に
メリーバッドエンドにするにはどうすればいいか悩んでいます。
お腹が大きくなって動くのが億劫になってきたころ、運動も兼ねて内職を始めた。トゥーレ婆ちゃんから「妊婦だからってゴロゴロしてたらロクな子供も産めやしないよ」と発破をかけられて革職人として正式にデビューした。サーヤのお店からの注文品を細々と作っていたはずなのに、段々話がデカくなってきてちょっと怖い。お猿さんのお爺さんのロゴマークをコッソリ入れといたらそのまま採用された。
トゥーレ婆ちゃんは、人間だったころ産婆さんだったらしい。妊娠中の私のところに派遣されてきたのはそんな意味もあったようだ。若くなって持て余した時間を医学の勉強に費やして、産婆と産婦人科医を兼任するスーパーお婆ちゃんである。お婆ちゃん呼びは本人たっての希望だ「50年抱かれてないんだ、蜘蛛の巣どころか膜張り直してるよ」と、女辞めた宣言をしている「50年前ってアヴァロンに移住を決めた年ですよね?」そうツッコミを入れたら、真っ赤になってあたふた言い訳をしだした。めっちゃ可愛いので、お婆ちゃん呼ばわりされないと、男が寄ってくるんだろうなって思ってる。
妊婦なのでガッツリお仕事は出来ないんだけど、生物由来の素材に対する異常な親和性の加護が相当ヤバいらしく、GM革職人の職業ボーナスと相まって、キュレーターみたいな依頼も来るようになった。孝道様がそうとうセーブしてくれているけれど、どうしても断れない依頼なんかは、ちょくちょくこなしている。
「神代に失われた製法を再現可能とか、お前はこの意味を理解しているのか」
なんでも製法の失われたもったいなくて使えないスクロールやボロボロになって持ち上げるだけで失われる魔導書なんかの復元と複製が出来ると、なんかいろいろ問題が起こるらしい。そんなん言われたかて、オーダー通りにお仕事しただけですやん。あ、でも転移の護符は使ってみたいかも、お腹の子供にどんな影響が出るか分からないから産んだ後で使わせてほしいなって。
それからアロエリーナはメッチャでっかくなった。なんかね普通に木のサイズ、高さなんかもう5メートルくらいある。まぁ心当たりがあるんですけどね。今日もがっつり魔力あげちゃうぜ~。がんがん頂戴って? しかたないなぁ欲しがり屋さんめ、これか~これが欲しかったんか~? アロエリーナもゆっさゆっさと揺れて大喜びだ。実が降ってくる、痛い痛い危ないって! 拾い集めて後でみんなで食べることにしよう。
それから涼子さんが妊娠した。よかったなぁ、私より半年遅れだけど腹違いの兄弟は1学年下になっちゃうのかな? 私がお相手出来ない間、しっぽりお楽しみいただいたようで何より。ちょっとモヤるけど、知らない所で種まきをされても……ちょっとじゃなくモヤるし、悲しくなっちゃう。
「その、もうご奉仕とかできると思うんですよ」
「そうか、じゃあセーラー服を着てもらおうか」
覚えてたー。
次で多分終わりです。




