悪魔
俺達は今Eランクダンジョンの3つ目を攻略中。
「流石に時間かかりますね」「それでも1日でEランクダンジョン3つ制覇なんて前代未聞ですよメリア様」「俺もそう思う。Eランクダンジョンって結構広いからなー」そう話しながら苦戦らしいこともなく最奥までたどり着いた。
「少し休憩したらボス部屋に入ろう。もう外も暗くなってるころだし、休憩は短めに取ろう」「分かりました」
そして休憩が終わりボス部屋へ。
「鑑定眼」
ステータス
名前 無し
種族 オーク
職業 無し
とりあえず職業までは見れるな。なるべく鑑定もレベル上げないとな。
「今回は俺で良いか?」「はい」「何かあったらお助けします」「それじゃ行きますか」
オークが真正面から突っ込んで来る。オークの棍棒の振りかぶりに合わせて体制を低くして懐に潜り込む。まずは右足を切断。するとオークが払うかのように横に一閃。それを空中に飛び、かわす。そのままオークの首元めがけて上段からの振り降ろし。しかしオークはそれを棍棒で受ける構えをしている。俺はそのまま剣を振り降ろした。
すると棍棒はキレイに切断されそのままオークの首をハネる。「がぁぁぁぁ」オークの断末魔が響き渡った。
「結局ゴリ押しになってしまった。今から戦う技術も身につけないとな」「そうですね。私達装備が強すぎて戦う技術もあまり身についてませんしね。同じレベルの同じ装備だったら間違いなく弱いでしょうね」そうやってこれからの課題を話していた。
すると帰還用の魔法陣が赤く光っていた。普段は淡く白く光っているのだが、赤い。不思議に思い近づいて見る。
「赤いな」と呟く。すると魔法陣が急速に広がって行き俺を光が包み込む。
「レイアル早く離れて」
そう聞こえた瞬間おれは何処かに飛ばされた。
「ここは。入口に飛ばされてはいないみたいだな」目の前には真っ直ぐな通路。石畳で出来ていて壁もすべて同じ感じだ。奥に進むと広い部屋に出る。部屋の最奥に何かが座っている。
それは人間のようなシルエットだが黒いモヤみたいなものに包まれている。
「鑑定眼」
ステータス
名前 エルド·ランゼル
種族 悪魔
職業 悪魔
悪魔?しかも名前がある。倒しても、良いんだよな?悪魔だし。
そう思いゆっくり近づく。すると
「お前、どうやってここに来た。あいつの作った人間か?」
おいおい。何か訳わからんこと言ってるぞ。
「俺の事を聞く前にお前は誰だ」とりあえず話してみるか。先程のセリフ。こいつはこの世界のこと何か知ってるかもしれない。
「俺を知らんのか。じゃあただのバグか。ん?お前の装備見たことないな」すると急に考え込んだような素振りを見せる。そして悪魔は話した。「お前は別の世界から来たのか?」
その言葉に嫌な感覚がした。話して良い物なのか。でもこいつは何か知っている。
「それが何か関係あるのか。お前は何か知っているのか?」そう聞いてみるすると悪魔は
「やはりそうか。ハハハハハハ」急に嬉しそうに笑い出す。
「俺は生まれた時からここにいる。ここに閉じ込められているとゆう訳だ。そこでだ。俺の仲間にならないか?お前が居ればこの世界から出られるかもしれない。」この世界から出る?何のことだ。意味が分からない。とにかくもう少し話してみるか。
「この世界とは何だ?あいつって誰の事だ?この世界の外には何がある?」
「そうだな。少し位話してやろう。奴はこの世界を作った奴のことだ。俺たちも含めてな。だから俺を閉じ込めたそいつが憎い。そいつが作ったこの世界も憎い」駄目だこいつ。こいつを外に出してはいけない。そんな予感がする。
「お前を外に出す訳にはいかんな。お前はここで倒す」すると悪魔が突然消えた。
「あぁぁぁぁぁ」腕が痛い。激痛が走る。右腕を見ると腕が無い。一瞬で。まるで見えなかった。
「よーし。じゃあ次は足だな。それで逃げられないだろう。ここから出るにはお前が必要そうだからな。入って来れたんなら出れるだろう。一緒に外に出ようぜ」悪魔は笑っている。この速度差は絶望的だ。俺の装備たちで埋められる差ではない。他に方法は無いか。何か見落としが無いか。
「そろそろ行きますかー」悪魔はそう囁く。
そうだ。あれなら行ける。「アイテムボックス」