✒ 桜の木 3‐2
ワトスン
「 推理だね!
パ●ティが何処から飛んで来たのか──、何処に持ち主が居るのか──、推理するんだね! 」
モリアーテ
「 そう!
パ●ティをクンカクンカして持ち主のお姉さんを探すんだ! 」
ホームス
「 モリアーテ、それ完全にアウトだから!
下着の臭いを嗅ぐなんて犯罪だからね… 」
モリアーテ
「 ホームスは真面目だなぁ…。
ホームスはさぁ、お姉さんのパ●ティを頭に被ってハァハァしたいとか思わないのかよ? 」
ホームス
「 …………思わないよ… 」
モリアーテ
「 ──嘘だっ!!
男なら──、付いてるなら──、お姉さんのパ●ティをクンカクンカしたいって思う筈だ!!
こんのぉ~~~裏切り者めぇ!! 」
ホームス
「 ……………モリアーテ、黙って…。
チャックしないと瞬間接着剤を唇に塗るよ 」
モリアーテ
「 本性を表したな、ホームスぅ!!
普通はガムテープを使うもんだぞぉ! 」
ホームス
「 『 黙れ 』って言ったけど? 」
ワトスン
「 ホムぅ~~~、僕はお姉さんのパ●ティよりホムのパ●ツを被りたいよ! 」
ホームス
「 ワト、モリアーテに感化されない!
パ●ツは被るものじゃなくて穿くものだからね! 」
ワトスン
「 ホムは僕のパ●ツを被りたい? 」
ホームス
「 ワト……、マスクしてて 」
ホームスは持参していたマスクを出すとワトスンへ手渡した。
マスクには赤いバッテンが描かれている。
ワトスン
「 えぇ~~~、僕には喋るなって言うのぉ?
酷いよ…ホム~~ 」
両目を潤ませながらもホームスから手渡されたマスクを律儀に口へ付けるワトスンを見て、ホームスは安堵の溜め息を吐いた。
モリアーテ
「 風向きから推測するとパ●ティは──、あっちの方角から飛んで来たかも知れないな 」
ホームス
「 …………勝手に推理を始めてるし… 」
モリアーテ
「 何を言ってるんだよ。
男子院生は皆、推理を始めてるぞ。
僕達も遅れを取るな! 」
ホームス
「 モリアーテ…… 」
モリアーテ
「 ワトスン,モリアーテ、此方だ!
【 パ●ティ、ばらまかれ事件 】の犯人を捕まえるぞ! 」
ワトスン
「 はんはん? 」
モリアーテ
「 そうだよ!
犯人は麗しのお姉さん達からパ●ティを盗んで、悪戯にばらまいたのさ!
許せないだろ、パ●ティを盗みやがった犯人が!! 」
ワトスン
「 ほうはね! 」
モリアーテ
「 ワトスン……律儀にマスクして話さなくて良いって。
ホームスは冗談が通じないんだ 」
ホームス
「 冗談に聞こえないから… 」
モリアーテ
「 良いから行くぞ!
僕達が誰よりも先に【 パ●ティ、ばらまかれ事件 】を解決させるんだ! 」
ワトスン
「 ほぉ~~! 」
モリアーテ
「 マスクを取れってば… 」
モリアーテはワトスンが付けているマスクを外すとホームスへ突っ返す。
モリアーテ
「 竹馬の友よ、僕の後ろに続けぇ!! 」
モリアーテはワトスンの手首を掴むと走り出した。
ホームス
「 あっ、モリアーテ!
…………全くもう…。
………………最近…溜め息ばかり吐いてる気がするよ… 」
ホームスはモリアーテとワトスンの後を追って走るのだった。
◎ 訂正しました。
履く ─→ 穿く