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☀ 少年探偵の “ マル秘 ” 推理日記  作者: 雪*苺
【 桜の木で会いましょう 】全3話
18/19

⭕ 桜の木 5‐2


 未来のホームスは【 連続大虐殺人事件 】最後の犯行現場にて、師匠でもある名探偵と共に助手をしていた友人のワトスンを失った。


 名探偵の師匠がモリアーテ・アンセーヌを【 連続大虐殺人事件 】の犯人だと断定し、なんとか追い詰める事が出来たのだが、知らせた刑事達が到着する前に師匠はモリアーテにより殺害されてしまった。


 師匠を目の前で殺害されたワトスンは我を失う程に激情し、所持していた拳銃を発砲してモリアーテを撃った。


 モリアーテは事切れる前に火を放つと息を引き取ったが、火の手の回りが早過ぎてワトスンは逃げ切る事が出来ず、息絶えた師匠とモリアーテと共に【 連続大虐殺人事件 】最後の犯行現場にて黒焦げとなった死体として発見された。


 未来のホームスは師匠に任されていた別の依頼を担当していた事もあり、事件の真相を知るのが遅くなった。


 師匠に任されていた依頼を解決させてから探偵所へ帰ってると、師匠と友人のワトスンが【 連続大虐殺人事件 】の犯人と共に死体で発見された事を知らされ、家族のように大切な存在である2人を1度に失った。


 未来人のホームスは【 藁人形ランダム殺人事件 】の真相を知っているし、写真の人物がで被害に遭うのかも把握している。


 未来では【 藁人形ランダム殺人事件 】を事件性のない悪質な悪戯だと判断した警察が放置していた事で【 藁人形ランダム殺人事件 】が全国へ広がり【 連続大虐殺人事件 】へと変貌し、多くの被害者(死者)を出す切っ掛けになったのだ。


 ホームスの知っている未来では、師匠は友人である探偵から協力を求められる形で【 連続大虐殺人事件 】に関わる事になった経緯があった。


 今世ではなになんでも師匠に【 連続大虐殺人事件 】へは関わってほしくないと強く思う。


 未来ではモリアーテに殺害されてしまった師匠だが、今世では【 連続大虐殺人事件 】に関わる事なく生きていてほしい。


 【 藁人形ランダム殺人事件 】に自分が関わる事になる以上、放置させる気はないし【 藁人形ランダム殺人事件 】が全国に広がらないように、そう(そう)に警察を介入させる予定にしている。


 全国に広がる前に【 藁人形ランダム殺人事件 】を未然に防ぎ解決させる事が出来さえすれば【 連続大虐殺人事件 】に変貌する事もないだろう。


 が未来人ホームスの正念場でもあるわけだ。






ホームス

「 桜の木に打ち付けられている藁人形の写メは撮れてますね? 」


ワトスン

「 ちゃんと撮ってるよ。

  藁人形の全身写メと顔写真のアップ写メはバッチリな。

  写メったあとは、藁人形から五寸釘を抜いて写真を剥がして、べつ(べつ)の袋に入れてから、3点セットで1袋に入れてるし、袋には番号を書いてるから探し易くはなってると思う。

  あとから袋を開けて破れてる写真をテープでなおさないといけないんだろ?

  めんどいよなぁ… 」


モリアーテ

「 警察の態度が気に入らないな。

  事件性が無いってもだ、桜の木並木道には持ち主がるわけだろ?

  持ち主のる桜の木に藁人形を五寸釘で打ち付けられてたら、十分事件だと思うけどなぁ?

  そりゃ、1本の桜の木に藁人形が打ち付けられてたら悪質な悪戯で済ませられると思うけどさぁ、全部の桜の木に打ち付けられてるんだぞ!

  立派な犯罪だし、事件扱いすべきだぜ 」


ワトスン

ほんだよな!

  警察に抗議しに行かないとだ 」


ホームス

「 勿論、警察には動いてもらいますよ。

  警察に証拠品を没収される前に可能な限りデータに残しておきたいですから頑張って作業してください 」


ワトスン

「 可能な限りのデータを集めたら警察に没収されても構わないわけだな? 」


モリアーテ

「 終わりが見えない作業だな……。

  しかし、面倒くさがって知らん顔してる警察が素直に動くのかねぇ? 」


ホームス

「 事件性は有りますよ。

  有るからこそ、事件を起こさせない為に犯人より早く先手を打つ必要があります 」


ワトスン

「 『 先手を打つ 』って打つんだ? 」


ホームス

「 知り合いに動いてもらう予定です 」


モリアーテ

「 知り合いだぁ?

  毎日、喫茶店の隅で読書してるか執筆してるかしかしてないくせに知り合いがるのかよ? 」


ホームス

「 失礼な事を言いますね。

  ワタシにだって頼れる知り合いぐらいますよ。

  伊達に推理小説ばかり執筆してません 」


ワトスン

「 ホム、2人きりで会ったりしないよな? 」


ホームス

「 相手には喫茶店へてもらいますよ。

  警察が動かざるを得ないように仕込みをしてもらいます。

  これで動かないようならば警察は無能の集まりという事になりますね 」


モリアーテ

「 警察が動いたからって桜の木に藁人形を五寸釘で打ち付けた犯人が捕まるとは限らないけどな。

  期待はしないけど…… 」


ホームス

「 ──休憩も済みましたし、作業を開始しましょう 」


ワトスン

「 了~解 」


モリアーテ

「 はぁ……。

  あっ、桜の木のケアはオレ達がする必要ないんだよな? 」


ホームス

「 当たり前です。

  桜の木のケアは専門外ですし。

  依頼人が業者の方に頼むそうですよ。

  安心してください 」


モリアーテ

「 ならいけど。

  それにしても……、ホームスよぉ、その話し方はなんとかならんのかよ?

  昔はそんな喋り方してなかったろ? 」


ホームス

きみ(モリアーテ)こそ口調が大分変わってます。

  ワタシの事を言えませんよ 」


 暫しの昼食ランチ休憩を済ませたホームス,モリアーテ,ワトスンは再び桜の木に打ち付けられている残りの藁人形の回収作業に取り掛かった。

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