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☀ 少年探偵の “ マル秘 ” 推理日記  作者: 雪*苺
【 穴を掘ったのは誰だ?! 】全3話
1/19

✒ 桜の木 1‐1


 “ 桜の木の下には死体が埋まっている ”


 一体全体の誰が言い出した事なんだか。


 実際に “ 桜の木 ” の下から死体が発見された事件があるのだから、笑えやしない。






 僕の目の前にあるのは立派な “ 桜の木 ” だ。


 だか土が掘り起こされている。


 一体誰が、なんの為に──、どんな目的があって “ 桜の木 ” の根元に穴を掘ったんだろう…。


 …………まさか──、とは思いたくはないけれど……死体を掘り起こしたあとじゃないよね??


 それとも犬かほかの動物が隠していたなにかを掘り起こしたあとなのかな??


 これは──なにかの事件しゅうがプンプンしてたぞ!!


 これは “ 推理 ” しなければ!!


 名探偵だったグランマ(ばっちゃん)の名に懸けて!!






「 ワト?

  そんな所でなにをしているの? 」


ワトと呼ばれた少年

「 ホム!

  事件を見付けたんだよ!

  これから推理をしようと思ってね! 」


ホムと呼ばれた少年

「 推理?

  桜の木の下で?

  一体なんの推理をするつもりなの?

  児童文庫の推理本も完読出来ないのに… 」


ワトと呼ばれた少年

「 馬鹿にすんなぁ!

  僕は有名な名探偵のマーブル・ミチェンルの孫だよ!

  僕にけない謎は無いよ!! 」


ホムと呼ばれた少年

「 そう…。

  それでなにについて推理を? 」


ワトと呼ばれた少年

「 これだよ!!

  桜の木の根元に掘られた穴!!

  この穴について推理するんだ!

  僕を手伝い賜恵よ、ライバルのホームス君! 」


ホームス

「 ライバルじゃなくて、相棒バディだからね…。

  僕達はチームなんだから 」


ワトと呼ばれた少年

「 雰囲気だよー、雰囲気ぃ〜〜〜。

  ちなみにモティはるのさ? 」


ホームス

「 モリアーテね。

  また女子院生に拉致監禁でもされてるんじゃないの?

  モリアーテはモテるからね 」


ワトと呼ばれた少年

「 モティだけに! 」


ホームス

「 そうだね…。

  それで──、なんで穴を推理するの? 」


ワトと呼ばれた少年

「 先生から宿題が出ただろ?

  日常生活の中で気になった事柄を推理して、推理日記を書くように──ってさ!

  穴が気になるから推理するんだ! 」


ホームス

「 まさか…とは思うけど、『 桜の木の下に死体が埋まってる 』なんて馬鹿な事を考えてないよね?

  一応、釘を刺しておくけど、どう見ても死体を掘り起こしたあとの穴じゃないからね、コレ 」


ワトと呼ばれた少年

「 勝手に可能性を潰さないでくれないかな!

  推理が出来なくなるだろ! 」


ホームス

「 小さなスコップでは迄は掘れないね。

  使ったのはシャベル辺りかな? 」


ワトと呼ばれた少年

「 ちょっ、ホム!

  推理をするのは僕だよ!

  マーブル・ミチェンルの孫の僕!! 」


ホームス

「 あのね…僕のグランパ(お祖父様)のポハロ・グリンストだって有名な名探偵なのを忘れてほしくないな 」


ワトと呼ばれた少年

「 僕のグランマ(ばっちゃん)の方が名探偵歴は長いんだから、先輩なんだよ!! 」


ホームス

「 張り合わないでよ…。

  …………なにかが埋められていたのは確かみたいだね。

  土の状態から言うと── 」






「 お〜い!

  ワトスン,ホームス〜〜!

  なにしてるのぉ〜? 」


ワトスン

「 モティ!

  衣服の乱れが凄いね…。

  やっぱり…女子院生に拉致監禁でもされてた? 」


モリアーテ

「 ……ボタンを渡したら解放してもらえたよ…。

  ふぅ…モテる男はつらいね! 」


ホームス

「 モリアーテが口説くからだよ 」


モリアーテ

「 口説いてないよ。

  心のままに褒め称えただけさ! 」


ホームス

きみの女難の相は消えないだろうね… 」


ワトスン

「 モティも一緒に推理しよう!

  この桜の木の根元に掘られた穴について!! 」


モリアーテ

「 任せなよ!

  名探偵と言われたルペングランパ(じいさん)の名に懸けて僕が事件を解決してあげるさ! 」


ホームス

「 モリアーテ、きみグランパ(お祖父様)は怪盗だからね。

  探偵じゃないからね 」


モリアーテ

「 チッチッチッ!

  ホームス、怪盗だって必要があれば推理をするし、探偵にだってなるのさ!

  実際にルペングランマ(じいさん)は怪盗を引退したあとは、いくつもの難事件を警察よりも早く解決させてる実績があるんだ!

  この功績は誰にも覆せないだろ! 」


ホームス

「 それは確かにそうだけど… 」


ワトスン

「 怪盗が探偵だって別にいいよ!

  それより推理!! 」


モリアーテ

「 僕の推理を聞かせてあげるよ!

  耳の穴をく聞きなよ!

  コホン!

  に埋められていたのは、タイムカプセルさ!

  誰かがタイムカプセルを掘り起こして持ち去ったんだ!

  本来ならば、穴を埋めなおしてもとどおりにしていくものだろうけど、この犯人はを怠っている。

  ──という事はだ、犯人はタイムカプセルを埋めた人達とは無関係の可能性が高い。

  これは【 タイムカプセル窃盗事件 】さ!! 」


ホームス

わざ(わざ)事件にする必要があるかな? 」


モリアーテ

「 こう言うのは雰囲気が大事なんだって。

  事件じゃなくても事件にしちゃえば、俄然やる気も出るじゃん 」


ワトスン

「 そうだよ!

  モティの言うとおりだよ、ホム。

  推理を盛り上げる為には多少の脚色は必要だよ!

  少年探偵学院の院生である僕達が解決するのに相応しい事件だよ! 」


ホームス

「 …………それで?

  タイムカプセルを掘り起こして持ち去った犯人とやらはるのさ? 」


モリアーテ

「 フッ…!

  ついて賜恵よ、竹馬の友(ワトスン,ホームス)よ!

  案内しようではないか! 」


ワトスン

「 ちくば…ってなに?? 」


ホームス

たけうまの事。

  幼馴染みって意味だよ 」


ワトスン

「 僕達、幼馴染みじゃないけど? 」


モリアーテ

「 ツッコムなよ〜〜。

  ほらっ、行くぞ 」


 ワトスンとホームスはモリアーテのあとを追い掛けて歩く。


 一体に向かって歩いているのやら────。

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