表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PANDEMIC-GIRL  作者: 斎田 芳人
25/28

後悔

「く…!!」


まつりは飛び起きた。施設の一室に横たわっていた。


「!?」


辺りを見渡す。

リアの姿はなかった。それに気付いた途端、全身の血の気が引いた。


「クソ…なんで…こんな時に…」


まつりは頭痛で倒れ、夢を見ていた。走馬灯のようにも思えたが、また目を覚ました。


「リア!!」


返事は無い。

まつりは部屋を飛び出して、進行方向に向かって走った。


「しくじった…ここじゃ取り返しがつかない…」


部屋に血は無かった。『なにか』が来たわけではないだろう。では【PUNCH EYES】に捕まったのか。

嫌な予感ばかりが頭をよぎる。


「!!」


視線の先には、廊下を塞ぐように巨大な『なにか』が佇んでいた。

三人で出発した日、建物の屋上で対峙したものに似ている。

進まなくてはならない。まつりは強い憤りを覚えた。

焦燥感も相まって、小銃を握る手の強さは尋常ではなくなっていた。


「お前に…構ってる暇は…ない」

「グギャオオオッ!!」


『なにか』が巨体を動かし飛びかかる。


「失せろ!」


耳を劈くような銃声が響いた。銃弾は一撃で奴の心臓を捉え、仰向けに倒れ込んだ。

まつりには銃剣で戦う余裕が無かった。

汗が噴き出す。

確実に『なにか』が集まる。だが…今のまつりにはなぜか、それに対処できる絶対的な自信があった。

リアを失ったまつりは、一種の覚醒状態にあった。



「さっきから銃声が聞こえるね…」


五箇条とノアの2人は、中庭で【PUNCH EYES】をほとんど淘汰してしまった。


「余裕がなくなってるってことだろ。今はこっちに集中しろ」

「…そうだね」


次から次へと湧き出る敵達に、2人もかなり疲弊していた。しかし、ここで死ぬわけにはいかなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ