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特別配達人  作者: 東都新宮
7/19

7駅目

「おはようございます!」

「ええ。おはよう」

 次の日、既にメルザスさんは出勤していました。

 もう制服に着替えています。

 やっぱり似合っていますね。

「じゃあ、届くまでは代わりのこれを着てね」

「はい!」

 クリーム色の制服とスカート。

 こうして見てみると、少し独特な感じがする。

 何となく似合いそう。

 早速更衣室で着替えました。

 他人に見られるのは恥ずかしいと思いましたが、更衣室には誰もいませんでした。

「良いですね~」

 鏡を見てみると、やっぱり似合っています。

 魅力的ですね。

「何やっているの?」

「あっ……」

 ついポーズを。

 家のような感じでやってしまいました。

 ちょっと恥ずかしい……

「まあ良いわ。とりあえず、今日の仕事だけれども、まずはマルセイブールへ行って荷物を持ってくるというのを」

 紙を渡されて説明しています。

「分かりました」

「とりあえず、勤務開始まで時間があるからそこで座っていて」

「はい」

 ということで、テレビを見てみる。

 朝の情報番組がやっていた。

 今はタレントの動向を詳しく流しているみたい。でも、私にとっては興味のないタレント。

 でも、ただ時間を潰すよりはいいかな。

「ふう、じゃあ行きましょうか」

「はい!」

 気がついたら時間に。

 私達は事務室を出ていく。

 朝のグリサ駅はお客さんでごった返していて、数十メートル先が見えない。

「大丈夫?」

「え、ええ……」

 メルザスさんとはぐれないようにしないと。

 どこかのゲームに出てくる主人公みたいに、人混みをジャンプしてすり抜けたい。

 それにしても、こんなに遠く感じるなんて。

「こっちよ」

 すでにメルザスさんは改札口に。

 私もなんとかたどり着く。

 これから毎日こんな事をしないとなんて。

 早く慣れないと。

「やっと……」

 改札の中に入っても、お客さんは多い。

 それでも、さっきよりは何とかスムーズ。

 やっぱり慣れたみたい。

「この列車ね」

 そのホームに停まっていたのは、気動車でした。

 何両も連結していて、何とか通勤にも対応しているような感じです。

 でも、気動車ですけれど。

「そこそこ古そうですね」

「まあね。だからこんな時間に運転するのよ」

 とりあえず乗り込む。

 中は同じように古い。

 ドアの横にトイレもある。

「私達はどこにいれば」

「まあ、ここに立っていて」

「分かりました」

 停車しているときも、気動車のエンジン音が響いていく。

 発車するまでにお客さんは全ての席が埋まって、数人が立つくらいの混み具合になった。

 そして、けたたましい音と共に、ゆっくりと列車は動いていく。

 ホームを離れ、駅を出て行った。

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