4駅目
「じゃあ、まずはそこの会議室に行ってくれないか」
「了解」
「ごめんなさい……」
「いつまで泣いているのよ」
あきれ顔をしています。
そうですね。戻らないと。
「あっ、はい……」
私達は会議室に。
「まずは、自己紹介を。私はブリュノ・アミアン、交通事業配達部次長だ」
「で、さっきも言ったけれどもボクがメルザス・モンパルナスよ」
「よろしくお願いします!」
しばらく交通事業の会社の事を説明された。
ここは、国際組織の世界鉄道の傘下にある会社で、カルム政府と世界鉄道の資本があるみたいです。
会社はカルム国内にある、世界鉄道の駅員だったりとか駅の掃除とかを。
それに、特別配達人って仕事も。
「国府津さんがするのは、その特別配達人ね。簡単に言ってしまえば、駅から駅にモノを運ぶというの。でも、運ぶモノは政府や軍に関係するものを例えば、手紙だね」
「危なくは無いのですか?」
「今の所、治安は良いし、大丈夫よ」
本当かな。
でも、言われたら楽そう。安全だったら。
けど、失敗したら取り返しがつかないかもしれない。下手したら、死刑かも。
だから私が受かったのって、やる人が居ないからなのかな。
これ以上つっこんだら、面倒くさそうだしやめておこう。
「じゃあ、時刻表の読み方は分かるかな?」
「い、一応は……」
分かるけれども、簡単に説明してくれた。
私も時刻表を読んでいるから、分かる。
その後は、地図でカルム国内の主要都市とかを習う。
国境の街も。
理由は、他国からのモノも扱うからみたいです。
そしてお昼を挟んだら、交通事業本社ビルを案内される。
総務部とか駅営業部とか。
色々な人が居たけれども、私は挨拶をするだけでした。
それが終わったら、制服の採寸、そしてメルザスさんと一緒にグリサ駅へ。
「ここがグリサ駅よ」
グリサ駅は、降りた時と違った顔を見せていました。
レトロな感じもしながらも、少し新しさも見えています。
入ってみると、多くの人が行き来していました。
切符売り場も何カ所もあります。
ガラスで囲まれた窓口では、何人もの人が並んでいてました。
急いでいる人も居るみたいで、結構足をトントンとつけています。
またある人は、怒っていて今にも駅員につかみ掛かろうとしている人も。すぐに端で待機していた世界鉄道の警官によって拘束された。
「ターミナル駅だから、こんなのも居るわよ」
呆れたように見ている。
ちょっと怖いけれども、少しすっきりする。
大きめの売店が中央改札口近くにあって、小さな売店が別の改札口近くにちらほらと。
「おっ、メルザスちゃん、今日も元気だね」
声を掛けてきたのは、中央改札前にある弁当売り。
六十代くらいのおじいちゃんで、結構髪が薄くなっている。
「ええ」
「そっちは新人かい?」
「はい! 新しく入った、国府津舞衣です」
頭を下げてアピールする。
「そうかい頑張ってね」
「もちろんよ」
弁当屋を後にして、改札の中に入っていく。
改札の駅員にパスを見せて通る。
ここから先は駅の改札内。