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特別配達人  作者: 東都新宮
3/19

3駅目

「お客様、終点です」

 誰かに揺さぶられ、目を覚ました。

 窓の外は明るい。

 もう朝になっているのですね。

 今日も一日が始まる。

「ううん……おはようございます……」

「もう終点ですよ」

 列車は既に停まっている。

 悠長に朝を感じている場合じゃなかった。

 終点に着いているのに、寝たままだったから起こされたんだ。

 急いで荷物を持って車両を降りる。

 そして改札口へと行って、切符を渡す。

 広いコンコースを通って、駅舎の外へ。

 すると、太陽の日差しと共に、カルム・コミューンの首都であるグリサの首都の景色が。

 北にまっすぐ伸びているメインストリート。

 メインストリートには、大きな凱旋門と、その先に国会議事堂が。

 凱旋門の後ろにロータリーがあって、東西にも通りが広がっている。

 大通りに沿った建物は結構新しめな感じ。

 でも外れると、レトロな雰囲気な建物になっていく。

 計画された部分と、古い部分。

 不思議と魅力的ですね。

「さてと、まずはアパートに……」

 地図を見ていって、探していく。

 二十分くらいでその集合住宅に。

 ここも結構クリーム色をした古い感じ。

 鍵を貰って部屋に入る。

「ふう、いい感じですね」

 それでも中は、リフォームされていて新しい感じ。

 虫も居なさそう。

「さてと」

 荷物を置いて一息つく。

 でも時間を見てみると、そんなに余裕は無かった。

「そろそろ行かないとですね」

 アパートを出ていって、世界鉄道交通事業の本社に向かう。

 地図を見ていって、探していく。

 ここからは近いですけれども、アパートの場所が入り組んだ場所ですので迷ってしまいそう。




 何とか十分くらいして、本社に。

 そこは十階建ての大きなビルでした。

「ここですね」

 ビルに入っていく。

 すると受付に女性が。

「おはようございます」

 笑顔で応対している。

「お、おはようございます……わ、私はここで働く国府津舞衣です」

「少々お待ちください」

 どこかに電話をかけている。

 しばらくして案内されました。

「では六階の配達部へ」

 私はエレベーターで六階へ。

 言われた部屋に行ってみると、まずは男性が出迎えた。

「君が新しく来た人だね」

「はい!」

 すると、女性の声が。

「あれ、遅かったわね、国府津舞衣さん」

「えっ……」

 聞き覚えのある声。

 もしかして……

「はじめまして。ボクはメルザス・モンパルナスです」

「嘘でしょ……」

 まさか、列車で一緒になった女性が……

「ガサツで怒りっぽくてごめんなさいね」

 怒っているみたいです……

「ごめんなさい……ごめんなさい……」

 いきなり失敗してしまった。

 こんなことになるなんて……

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