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8話 慣れ


 レミナード学園から出された依頼を七つ達成するという課題は、一日目、二日目は一つ依頼を達成し、三日目と四日目はともに二つ達成していてかなり順調に進んでいる。

 そして、今日の依頼がノルマである七つ目となっている。

 二日の猶予を残して課題が終わりそうな感じが、夏休みの課題を夏休み中盤に終わらせたような解放感がある。


 ちなみに今回の依頼はレッドファンゴの討伐だ。

 レッドファンゴはゴブリンのよりは手強いとされているが、成り立ての冒険者でもしっかりと作戦を立てれば狩れる程度の魔物らしい。


「もうここら辺はレッドファンゴが生息地になってくるぞ!」


 地図を見ながら歩いているウォルフさんの発言により、俺たちはこの広い平原を見回す。

 辺りを見回しながら歩くこと五分ほどたっただろうか、赤いイノシシのような姿をしたものが二匹見えた。

 見た目的に多分、レッドファンゴなんだろう。


「二匹いるみたいだけどどうしますか?」


「一気にやっちまおうぜ!」


 そうリーゼルさんが息巻いて言うと、こちらの声に反応したのかレッドファンゴ達がこっちを向いた。

 鼻息を荒くし、いますぐにでもこっちに突っ込んで来そうだ。


「向こうもやる気みたいだしさ」


 二匹のレッドファンゴが突っ込んで来た。


「リキッド」


 俺がそう叫ぶと、突っ込んでくる二匹のレッドファンゴの目の前の地面を液体化させた。

 そうすると二匹のレッドファンゴは足場をとらわれ、体勢を崩す。


「よし、ナイスだ黒上。いくぞ!」


 ウォルフさんがそう叫んだすぐ後、自分以外の四人が一斉に攻撃魔法を唱えた。


「ライトニングボルト」


 一斉に魔法の雷がレッドファンゴ達に襲いかかった。

 それにより、レッドファンゴ達は真っ黒焦げになり、プシュプシュと音をあげ動かなくなった。


「今回も楽勝でしたね」


 気分良さそうにジンさんが言う。


「確かに楽勝だな。でも魔法を覚える前だったら、絶対にこんな簡単に行かなかったよな……」


 ウォルフさんは考え深いのか、噛みしめるように言う。

 確かに魔法を使えなかったら、わざわざ罠を仕掛けたりして手間がかかりこんなにスムーズに行かなかったと思う。


「ノルマもこなしたけど、懐は潤っている方がいいよな。また明日、依頼を受けようぜ」


 ウォルフさんとジンさんもリーゼルさんの意見に賛同するように、うんうんと頭を振る。


「黒上もそれでいいか?」


「……そうですね。それがいいと思います」


 正直なことを言うと、後二日間は宿でゆっくりしていたかったがそう言える雰囲気ではなさそうだったので同意した。


「セーネちゃんもそれでいいかな?」


 無表情のまま、頭を縦に振る。

 ウォルフさんは辺りをキョロキョロと見回すと――、


「よし、レッドファンゴ討伐も完了したし、ここらで昼食にするか」


 この後、昼食が食べ終わるとおのおの休憩を取ることになった。他の人は何をするのかなと気になり周りを見まわしてみた。

 俺以外の男三人組は一緒にポーカーかババ抜きかブラックジャックかそれとも別のものかは分からないがトランプで遊んでいた。

 セーネさんは一人ですやすやと木にもたれかかりながら寝ている。

 遊び始めている三人に混ざりに行くというのがなんだかなぁというのと眠いということもあって、セーネさんと同じく睡眠を取ることにした。


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