表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

ep.001 慟哭

はねくみ☆セブンから1年~3年経った世界を描いています。

この作品を書く事により、構想にあった、はねくみ☆イレブンがはねくみ☆トゥエルブにタイトル変更を余儀なくされました。

何故、“missin' 08”になってるかは、まだ秘密です。


それではお楽しみ下さい。(о´∀`о)ノ

生命(いのち)が零れていく。

腕の中で、あの人の鼓動が少しずつ弱くなっていく・・・

思わず声に出た。

「ダメっ。絶対そんなのダメっ。誰か救急車っ!早く!じゃないと、桜子さんが、死んじゃう!」

何事かと集まる群衆。

状況を見て叫ぶOL。

遠くから近づくサイレンの音。

ビクンと桜子さんの身体が震える。

桜子さんの下腹部から制服越しに真っ赤な血が滲む。

桜子さんが苦しみながらもうっすらと眼を開け、

「ももせちゃん、ごめんね。アナタのギター、汚しちゃったね・・・」

桜子さんが身を呈して守ってくれた愛用のアコースティック・ギター。

ギブソンのハミングバードには、べっとりと桜子さんの血が染み着いていた。

私は作り笑顔で首を横に振り、

「ううん。壊れてないし、大丈夫。ありがとうございます、桜子さん」

そう礼を言った。

群衆を掻き分け、一人の桜子さんによく似た女性が私達に近付くと、

「あぁ、桜子お嬢様、何て事に・・・。私が付いていながら・・・」

凄く悔しそうだった。

唇を噛み締めていたので、悔しさが伝わってくる。

彼女の声に反応した桜子さんが、

「皐月、居てくれたんだ・・・。ごめんね、心配掛けて」

そう呟いた。

桜子さんに皐月と呼ばれた女性は私に向かって、

「私は烏丸(からすま)皐月(さつき)。お嬢様と同じ高校のクラスメイト。貴女、名前は?」

「私は雛多ももせと言います。天竜南第二中の中二です」

応えるとぺこりと頭を下げた。

「そう、貴女が雛ももちゃんね。桜子お嬢様から聞いているわ。救急車がもう着くわ。私も後から行くから、桜子お嬢様と一緒に病院へ行ってもらえないかしら?お願い出来る?」

私は首を縦に振った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ