between you and me(前)
少し前にツイッターにあげたお話です
ドアを開けると、私の小中、そして私の恋人の中高と同級生だった男が立っていた。
「帰ってたんだ」
「お前こそ。……顔出せよ、みんな待ってる」
正月は二日か三日辺りで中学の仲間で集まって飲んでいる。
去年も一昨年も交わされたやり取り。その前の年は――
目の前の男は横を向いて小声で何だか呟いている。
そして男は暫く唸って、顔をこちらに向けた。
「あのさ、いきなりかもだけど俺と付き合ってくれないか」
「……は?」
「あの、信じないかもしんないけどさ、コウが言うんだ。お前を幸せにしてくれって。笑わせてくれって。もう三年だ。自分のことはもういいからって」
「……何それ。笑えないんだけど」
「だよな……だろうけど今も俺の隣でしつこくて」
「隣?」
「隣にいる。コウが」
何を寝惚けたことを言ってるのだこの男は。
呆けた私に男は若干気まずそうだ。
私は胡乱な目を向けた。
「コウがそこにいるの?」
「いる」
「じゃ証拠みせて」
「証拠?」
「私とコウしか知らない秘密。コウに聞いて」
男は横を向いて何やらぶつぶつ言っている。端からみたら完全に怪しい人だ。
話はついたのか、こちらを向いた。
「一番の秘密は絶対言わないって言ってる」
それを聞いて私は瞠目した。
つづく




