婚活ラブストーリィ
三十路を超えて数年、遂に婚活パーティーなるものに参加した。
そこでなんと、
「えっマジ? お前も婚活かよ!」
小中学校の同級生に遭遇したではないか!
えぇ……、嘘でしょ……、こんなところで知り合いに会うなんて。
彼は叔母に無理矢理申し込まれたとか乗り気じゃなかったとかで結局その日はずっと私に張り付いていた。ええ、おかげで私は何の出会いもありませんでしたよ!
その日に強制的に連絡先を交換させられ、間もなく彼からデートのお誘いがきた。
曰く、その相談所を辞めるにあたり、
「頼む。一度ぐらいそこで出会った人とデートしないと辞めちゃ駄目だって叔母が」
言うんだとさ。
それからというもの。
「2回は会わないと駄目だって」
「あと1回付き合って。面白い映画奢るから」
「一泊旅行行けって。いやもちろん何もしないし。俺旅費持つからさ。いい温泉知ってるぜ」
そうして気づいたら交際(?)期間が1年以上経っていた。
「もういいっしょ。うまくいくよ、俺ら」
彼が言うには最初のパーティーは本当に偶然で、3回ぐらいまでのデートは本当に叔母の条件だったらしいけど、いつの間にか私といるのが楽しくて自然になったんだって。
まあ私も、異論はないわけですが。




