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ずっと(前)

 

「今年の花火大会、公園のじゃなくて同日の河川敷の方に変更する」


 そう言い出したのはサークルの会長。


「で、この変更を関と矢沢には言わないように」


 それでみんなピンと来た。


「いいね。これでやっとまとまるか?」

「いや、関も素直じゃないからなあ」

「でもミミが浴衣で来ればグッときて行動するんじゃない?」


 件の二人はお互い想っているのが周囲から見てもバレバレなのに、双方なかなか言葉も行動も出ず。最初は微笑ましく生温く見ていたものの、そろそろみんなイライラしてきたところであった。


 今回のこれは、毎年みんなで見に行く公園の花火大会を同じ日の別の大会の方へ変更し、彼らにはそれを伝えず二人きりでいつもの花火大会へ行かせる、という目論見なわけだ。


 多分、彼らはこれを切欠に付き合うだろう。

 でも、例え花火で二人きりにならなくてももうそれは近いだろうことは私はわかっていた。

 だって、ミミから相談を受けていたから。

 そして。ずっと、見てたから。関くんのことを。


 ミミは来月合宿で告白するつもりだったけれど、それが少し早くなっても構わないだろう。ううん、多分、関くんが、動く。彼、もう溢れそうだったもん。


 わかるんだ。見てたから。ずっと。





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