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twin-kle☆

 

 私と姉は一卵性の双子だ。性格は違うんだけど見た目はまるで同じで、黙っていれば区別できないほど。けれど両親と、あと隣家の一つ年上の幼なじみだけは絶対見分けられる。私たちが何をしてもどんな格好でも絶対見分ける彼。けれどそんな彼は中学にあがるときに隣の市へ引っ越してしまった。



 ──が、3年後、進学した高校で再会。


 ところが3年ぶりに会った彼は、なんと私と姉の区別がつかなくなっていたのだ。

 初めはそれがおかしくって、校内で会うと「どっちだー?」なんてからかったりした。


 彼は私と会うとまず姉の名前で呼ぶ。姉には姉の名前で呼ぶ。どうやらとりあえず最初に姉の名前で呼ぶことにしているらしい。


 待ってよ何でそこ私じゃないの。

 そう思ったとき、自覚した。私、彼が好きなんだ。



 そっか。わかった。もう開き直った。

 どっちがどっちだかわからないんなら、かえって言いやすいってもんだ。

「私、リョウちゃんが好きなの」

 名乗らないまま、そう言い捨てて、校門を出た。出ようとした。


 そこで呼ばれる私の名前。私の名前? 姉じゃなくて?



 実は区別がついてたんだって。

 私ばかり見つめているのがバレないようにわざと見分けがつかないフリをしてたんだって。






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