【農協】狂騒曲《カプリッチョ》 急章:必殺‼農協戦隊ゴニンジャー⑥
遅くなりました。新元号一発目、なんとか時間を作れたのでアップします。
短いですがご勘弁を。
さて、さっそく始まった2回戦。面倒なので先に結果だけを発表してしまおう。勝ったのはゴニンジャー側なのだが、かなり納得のいかない勝負となっている。
だってさ…一番料理を平らげたのは、ほかでもない元王妃様だったりするんだもん。
さて配膳された料理は以下のようになっている。あくまでも重さは一皿の量となっている。ちなみに元王妃様に泣きを入れられたので7品目からは自己責任で白飯と漬物・味噌汁が供される。
1、鶏もも肉のから揚げ5個 250g
2、豚ロースかつ150g
3、ローストビーフ150g
4、デミグラスハンバーグ200g 目玉焼き付き
5、エビチリ 200g
6、鮭ムニエル 250g
7、青椒肉絲 200g(ここからご飯解禁)
8、回鍋肉 250g
9、麻婆豆腐 200g
10、豚生姜焼き 200g
11、かに玉甘酢あんかけ 200g
12、チキン南蛮 たっぷりのタルタルソース 300g
13、肉じゃが 200g (←ここで元【漆黒黄金の高貴な闇】側大将がギブアップ宣言)
14、天婦羅 鱚・烏賊・海老・椎茸・南瓜・獅子唐 約250g(←ここでゴニンジャー側大将がギブアップ)
15、プリン ホイップクリームを添えて 200g
16、本練り羊羹 200g
17、苺入り粒あん大福 2個 240g
18、チーズケーキ 200g
19、ガトーショコラ 200g
20、バニラアイス 250g
いきなりの声掛けに関わらず、ここまでの料理を拵えてくれた料理人さんがすごいのは勿論。しかし、今回ばかりは元王妃様の方がもっとすごかった。
両陣営がギブアップ宣言し、一応の決着がついたのだが。審議もせずに料理を食べ続けていただけでなく、15品目のスイーツに突入してからは、さらにスピードアップ。手つかずの両陣営のスイーツにも片っ端から手をだし、平らげていくのだ。
もう会場は、大食い大会バトルではなく、元王妃様がどこまで食べ続けることができるか…この一言でまとまった。
もう、スイーツにご執心の元王妃様に代わりマイクを手にしたのは、ゴニンパープルこと元国王様。いや、運営の手先としてのお前の仕事は実況生中継ではなく、その大喰らいを止めることだ。
「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理絶対無理。こうなった嫁は、満足するまで止まりません。むしろストレス解消のため気が済むまで食べさせてやってください。」
しかし、いくら何でも食べすぎじゃないの?
「〈大食い〉レベル100オーバーが本気を出せばこんな感じですよ。普段は抑えているんですが…スキルが暴走してしまう位料理人さんの料理が美味しいんでしょうね。」
さいでっか。
さぁ、最終コーナーを超え最後のストレートです。おおっと、ここで元王妃様、スプーンを投げ捨てた‼
なんと調理場から木製のしゃもじを持ち出し、器ではなくアイスの入った容器を小脇に抱えてその中身を食べ始めたぁぁぁぁぁぁ。まったくスピードは衰えず、みるみるアイスが減っていきます。
からの容器が一つ…二つ…三つ…あぁ最後の容器に手が伸びました。一口、二口とあっという間に中身がなくなって、いま完食
「本日の【農協】コロシアム、通称【屠殺場】、元【漆黒黄金の高貴な闇】の悪戯小僧4人組VS農協戦隊ゴニンジャーーーー2回戦、大食い対決‼」
「ウィナァァァァァァ、イィィィィズ……」
「元王妃様っ!」
右腕を天に突き上げ高らかに勝利者宣言をするゴニンパープルもとい、運営の犬。そんな判定でいいのかい。
突っ込みむなしく、なぜか会場のボルテージは鰻登り。観客全員が足踏み2発、手拍子1発での元王妃コールでコロシアム全体が揺れている。
『もっと・おう・ひ。もっと・おう・ひ。万歳。最高』
『もっと・おう・ひ。もっと・おう・ひ。万歳。最高』
この元王妃コールは、元王妃様が正気に戻り事態を鎮圧するまで続くのだった。




