慰労会? 開宴
短いですが、慰労会の場面を書きました。
『皆さんのご協力のもと、無事に食堂の建築と農場の拡張が完成しました。有り難うございます。乾杯!!』
「「「「「「「「カンパ~~~イ!!!!」」」」」」」」
本日は慰労会と云う事で、作業に参加されたプレイヤーが全員集合し、掛け声を上げる全員の持つグラスが澄み渡る音を奏でる。
『料理はたくさん用意しておりますので、どうぞ楽しんでいってください。』
乾杯の音頭は、農場の入口で行なったが、料理の方はお披露目も兼ねて、【フードコート】内のテーブルに大皿で並べてある。所謂ビッフェ形式というヤツだ。
料理は、前回も書いたがプレイヤーさんのリクエストで決めている。饂飩から始まり唐揚げ・カレーと作ってきた中で、もう一度食べたいとの熱烈なコールが掛かった上位10品目を用意した。
内容としては、リクエスト上位から順に・・・唐揚げ・カレー・麻婆豆腐・海老チリ・肉じゃが・青椒肉絲・鮪のステーキ・ハンバーグ・鯖味噌・豚の角煮。
これに、刺身の盛り合わせを舟盛りで見栄えよく飾り、ご飯・いなり寿司に汁物を中華風・洋風・和風と三種類用意した。
勿論、従業員の紹介も兼ね、食堂のご主人や女将さん・新しく務める従業員さんも参加していただいた。結構な美人さんのようで、プレイヤーの皆さんは大盛り上りだ。
私たち四人(私・アカツキさん・ササキさん・オオガキさん)は、隅っこのテーブルを占領し、ヒッソリと慰労会を行っていた。
『あらためて、お疲れ様でした。』
「「「お疲れ様~。」」」
私の音頭に、再度飲み物の器を打ち合わせる。
「いやぁ~~~~見事な建物が完成したもんじゃワイ。」
「えぇ、これも協力してくれたプレイヤーの方々のおかげですなぁ。」
「それもこれも、美味しい食事があっての事ですよ。なんたって、お給料をお出ししてないんですからね。」
「あぁ、普通に給料無しじゃやる気なんて起きないしのぅ。」
「ですよね、あの美味しいご飯があったからこそ皆が付いて来てくれたんですよ。」
『褒めていただくのは嬉しいのですが、実際(料理の味は)どうでした?好みの問題も有りましょうから、ちょっとは不安だったんですよ。』
「全部美味かったですよ。実際お料理が残った所を見てないですからね。」
「じゃな、量が少ないと不満を言うものもおらなんだし。」
「そういうこった。グンジくんの大手柄だ。」
『有り難うございます。そして、これからもヨロシクお願いしますね、皆さん』
「任せるが良い。老い先は短いが、この世界ならばまだまだ現役じゃワイ。」
「ですね。」
「だな。」
小さな笑いが段々大きくなり、幾度となく乾杯の掛け声があげられる。ソレは次第に大きくなり、【フードコート】を包み込み、乾杯の掛け声が上がり、建物の外まで笑い声が響く。ソレは料理が無くなり、夜もふけるまで続きましたとさ。
私は独り、灯りを絞った【フードコート】で食器を片付ける。片付けは翌日でも良かったのだが、性分が許さなかった。なんといっても後片付けまでが料理ですからね。
あぁ・・・明日は久々にゆっくりしよう。




