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ちょっとだけ リアルの話

ちょっとだけですが、料理人のリアルの話をしてみます。

畑ができて、農作物が育つ。鶏小屋ができ、動物(ゲームの世界の家族)を育てる。食材を手に入れたら食堂で腕を振るう。

なんだろうか、最近ゲーム(あっち)の世界の方が充実してきたと思う。


しかし、現実(こっち)の世界が充実していないって事は今の処ない。畑仕事が一段落した辺りから、週に二回ほど午前中だけだが医者にかかっている。一応リハビリを受けているのだ。医者の勧めで、義足を着けての歩行訓練が主だったモノだが、医者の勧めにより電装義手なる物を着けてみる事にした。


この電装義手というものは、一昔前は、戦争で負傷した軍人が四肢の代用になるようにと開発されたモノだったようだが。近年、ヴァーチャルリアリティーの技術が進歩したことにより、脳から発した電気信号が、神経を経由し該当する筋肉を動かすように電装義手を動かす従来のシステムを一新。なんと、脳からの命令をダイレクトに電装義手に送り、思うがままに義手を動かす事が出来る様になったのだとか。


医者が云うには、脳の感覚をそのままに伝送義手が命令を受信するため、慣れると今までの自分の体以上の動きが可能になってしまう為。伝送義手は、この世界で生きていく上での“健常者を大きく超えることが可能な障害者の武器”となる。

しかし、何事にも善し悪しが有る様に、この電装義手にも悪いところがある。その一つが、値段だ、こればっかりは何ともし難い。一般に出回る電装義手は、あくまでも一般社会での義手であって、其処に殴る・蹴るなどの衝撃に耐えうる様な構造はしていない、勿論荷重を掛けすぎるのも御法度だ。そして、関節の様な可動部分は、摩耗することによりその耐久力を落としていくため、交換を余儀なくされる。

この交換のための部品や、手間賃が軽く百万を超える値段になってしまう。まぁ、新しい電装義手に交換しても、調整やら何やらで同じくらいの値段がすっ飛ぶことを考えると、悩んでしまうところみたいだが。

で、もう一つが時間だ。これもどうしようもないのだが、欠損部位なんてのは各個人それぞれな為、それに合わせて完全個人限定(フルオーダー)で一から作り上げるので、早いもので3ヶ月、長けりゃ1年以上待つことになる。俺の場合は片手だけだが、その前に注文が複数ある模様で最短半年待たなければならない。

じゃあその間、何をやってれば良いのか疑問だったが、医者が勧めたのがゲーム《無限世界の住人》だったりする。実は、このゲームのヴァーチャルリアリティーの技術が電装義手に使われている為、この世界で体を動かすのに熟れていると、必然的に電装義手との親和性が上がって行くって寸法だ。おぅ、先生様よ、今現在このゲームをやっていますぜぃ。



付け足しですが、料理人の世界は今の科学より多少は発展した科学技術があると考えていただければ良いかと思います。

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