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第二章(1) 一に勉強、二に努力、三・四がなくて、5に偶然!?
第二章
「おはよう、静ちゃん。昨日はよく寝れた?」
「まぁ、ぼちぼち……」
気持ちの良い笑みを浮かべる綾ばぁに、静樹は眼の下のクマを隠しながら答えた。その様子を横目で見た源じぃが、ドクダミ茶を啜りながら笑い声を上げる。
「はっはっはっはっは。どうした、静樹? 興奮して寝れなかったのか」
「だ、誰が興奮するかよ。みのりはちょっと昼寝してただけだろ」
「ワシは『新しい高校に』興奮しとるんじゃないかと聞いたんじゃが?」
「ぇ……」
「ぶはははは。そうかそうか、みのりちゃんにのぉ」
源じぃが大きく身体を仰け反らしながら、愉快そうに声を出して大笑いする。
くそっ、嵌められた。
「孫の顔が楽しみね~。まぁ、それはそうと、静ちゃん」
食卓に『これぞ日本の朝ごはん』という献立を並べる綾ばぁが、改めて静樹の姿を見て柔らかく微笑んだ。
「制服、似合ってるわね」
「あ……、うん。ありがとう」
「新しい高校だけど。ちゃんと友達作るのよ」
「努力するよ」
照れ笑いを浮かべながら、静樹が用意された席に付く。
そう。今日から新しい学校生活がスタートするのだ。




