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「これはどういうことであるかっ!?」

 提出された部活加盟名簿を見て、大道寺校長が「信じられない」と机を叩く。にっくき深山静樹は、なんとこの第二の課題さえこなしてしまった。

「ぐぬぬぬぬ。やはり、こちらの情報屋はあてにならないであったな」

 悔しそうに唇を噛みながら、戸口京介の代わりの情報屋から買った資料に目を落とす。考えてみれば、こちらは静樹よりも遥かに浅い内容だった。部活の傾向としても、中学校と前高校は体育会系の部活と言うだけで、静樹の好みが書かれているわけではない。

 ファンクラブメンバーが多い体育会系の部活さえ押さえれば絶対に果たせないという大道寺校長の思惑は、ものの見事に外れていた。

 残された課題はあと一つ。つまり、次に出す課題がクリアされれば、静樹を学校から追い出すのは果てしなく難しくなる。

「ワ、ワシのアイドルたちは絶対に渡さないのであるっ!」

 血涙を流しながら、強く、強く宣言する大道寺校長。だが、これまで不可能と思えた課題をクリアしてきた静樹だ。次はどんなお題を出せばいいか、見当もつかない。

「これ、老いぼれの脳味噌よ。なんとかせいっ!」

 ポカポカと自分の頭を叩き、「う~んう~ん」とあれやこれや策を巡らせる校長。

 お題の条件は、静樹が絶対達成不可能ということ。ただ一つ。

「ん、いや待て……不可能。――――そうじゃ、アレがあったのである」

 頭を叩き続けること三時間。ようやく、大道寺校長の脳味噌が、これ以上ないと言う課題を思いついた。

 そうだ、これしかない。それに、これは絶対に達成不可能だ。それは、大道寺校長自身が体験済みなのだから。

「ファッファッファ。今に見ておれぇ~、深山静樹ぃ~。貴様の学園生活も、これで最後なのである」

 四月も終わりの校長室に、大道寺校長の高笑いが木霊した。



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