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1話 家に帰ると金髪美少女が!?

執筆の合間に浮かんだアイディア?リクエストのあった「金髪美少女」をメインで書きました。

たぶん、異世界ファンタジーで金髪美少女を書いてほしいということだと思いますがぁぁ( ̄▽ ̄;)

最近、異世界ファンタジーばっかりで、たまには現代モノの恋愛系を……✨

メインで執筆している作品の合間に書いたので、ゆるーい感じです。

構想、執筆2~3日です( •̀ ω •́ )✧

 ある日、仕事を終えて玄関のドアを開けると、そこには見知らぬ金髪の美少女が立っていた。こちらの存在に気づいた彼女は、驚いたように目を見開き、ゆっくりと振り向いた。


 少女は純白のワンピースを身にまとい、その裾には鮮やかな花の刺繍が丁寧に施されている。背中まで届く淡い金髪は、振り返るたびにふんわりと揺れ、澄みきった湖面のような青い瞳が、まっすぐにこちらを見つめてきた。そのあまりの美しさに、思わず言葉を失ってしまう。


挿絵(By みてみん)


 ……いやいや、ちょっと待て。ここ、俺の家だよな? 玄関も靴の配置も見覚えがあるし、間違いなく自分の家のはず。でも、この金髪の美少女には見覚えが――全くない。


「だ、だれ……?」

 混乱と警戒が入り混じった思いが喉を突き抜け、気づけば声に出していた。


 少女は少し首をかしげ、小さく瞬きをしたあと、柔らかな声で答える。

「ん? わたし、ユイ。……あなたは?」


 その仕草も声音も、どこか不思議そうで戸惑っているのは彼女のほうなのに、困惑しているのはどう考えても俺のほうだ。


「俺は……ユウ。この家の息子なんだけど……」

 状況が飲み込めず、自然と語尾がたどたどしくなっていく。視線は玄関の中へ、無意識に助けを求めるように向いた。


 すると、タイミングを見計らったかのように、家の奥から母親が勢いよく現れた。


「あら、おかえり! 帰ってたなら声くらい掛けなさいよ。それより紹介するわ。この子、ユイちゃん。わたしの友達の娘なの。……あっ、聞いて聞いて! この前ね、買い物してたら偶然、学生時代の同級生に会っちゃって! 懐かしくなって話が盛り上がって、そのまま旅行に行くことになったのよ~」


 いきなりの情報量に思考が追いつかず、言葉が出ない。そのとき、嫌な予感が胸の奥をかすめた。母さん、まさか……。


「でさ、あんた今ヒマでしょ? バイト生活で時間あるわよね?」


 ああ、やっぱりそうきたか。

 母さんのこういうところ、本当に容赦ない。

 確かに、俺は家に生活面で世話になりっぱなしで、文句を言える立場じゃない。だとしても、唐突すぎるだろ。


「はいはい、分かりましたよ。楽しんできてくださいね~。家事をしっかりやればいいんだろ?」

 内心の混乱を隠すように、自嘲気味な笑みを浮かべながら返す。階段に足をかけ、なんとかこの場をやり過ごそうとする。


「ホントに? 助かるわ~。あ、それからユイちゃんのこと、よろしくね! 実はユイちゃんのママ、ちょっと事情があってね……シングルマザーなのよ。ご両親にも頼れないみたいで、本当に困ってたの」


 階下から母の声が追いかけてくる。そのテンションのまま、肝心なことをいつも後出しで言ってくるんだよな、この人は。


 ――待て待て待て。今、なんて?

 俺が、この金髪美少女の面倒を見る……だと?


 驚きと戸惑いの入り混じった視線を再びユイに向けると、彼女は混乱する俺に気づく様子もなく、静かに玄関の隅でたたずんでいた。あまりにも絵になるその姿に、現実感がどんどん薄れていく――まるで、夢の中にでも迷い込んだようだった。


「お、おい、俺がユイちゃんの面倒を見るってことか?」


 完全に動揺した声が、階段を上りかけていた俺の口から飛び出した。


「そう話したでしょ。よろしく頼んだわよ。それより……あら、もう時間!」

 母さんはバタバタと身支度を整えながら時計を見て、こちらを気にも留めずに玄関へと向かっていく。

「待ち合わせに遅れちゃうのよ〜。じゃ、いってきまーす!」


 そのまま玄関のドアが閉まり、俺の抗議の言葉も届かないまま、家の中には俺と、見知らぬ金髪美少女――ユイが、静かに取り残された。


 ――目が合った。

 澄んだ湖のような青い瞳が、じっとこちらを見つめてくる。あまりにまっすぐで、思わず息を呑んだ。


「お、お前も……毎回巻き込まれて大変だな……」


 無意識に口から出たのは、我ながらとんちんかんな一言だった。


「ん……? こんなの、はじめてだよ?」

 ユイは少し不思議そうに視線を泳がせてから、ぽつりと答える。その声は驚くほど柔らかく、どこか気遣うような響きを帯びていた。


「そ、そうなんだ……」


 ――気まずい沈黙が流れる。

 

 このまま立ち尽くしていても仕方ない――何か行動を起こさなければと焦った俺は、ふと思いついたことを口にする。


「お茶とお菓子でも出すか」


 そう呟いて、踵を返し階段を下りていくと、ユイは無言のまま、静かに後をついてきた。


 キッチンに入ったところで振り向き、声をかける。


「お前はリビングのソファーで休んでていいぞ? 無理に来なくても」


 そう言うと、ユイは少し戸惑ったようにうつむき、小さく首を振る。

「ん……だいじょうぶ……」


 そして――そっと俺の服の裾を、小さな手が掴んだ。

 伏し目がちに視線を落とす彼女の仕草に、思わず目が留まる。


 美しい色白で、仄かにピンクを帯びた腕。

 まるで絹のような滑らかさで、繊細な美しさがそこにはあった。


「そういえばさ、母さんがいつまで旅行してるかって言ってた?」


 沈黙に耐えきれず、思いつきで口にした質問だった。


「えっと……たしか、一週間旅行して、そのあと他の同級生にも会いに行くって……。だから、二週間くらいになるかもって」


 さらりと返されたその言葉に、俺は内心で固まる。


(マジかよ……二週間……!)



お読みいただきありがとうございます(≧▽≦)

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