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1.白と黒のパンダ[カードつき]

 本来は、ダブル主人公。

 きみは()まれたてのパンダを見たことがあるだろうか?

 (いん)と陽との調和を体現したような、あの模様はまだ無く。降り積もったばかりの雪を思わせる、純白の仔熊。

 無垢(むく)なその姿は、光のこどもと呼ぶに相応(ふさわ)しい。

 だが、積もりたての雪もいずれは踏み荒らされるように、彼らとて、無垢(むく)なままで生きてゆけるわけではない。世の闇と(けが)れを()るたびに、その純白の体躯(からだ)に黒い模様が浮かんでくる。

 こうして、彼らが成熟(おとな)になるころには。光のこどもたちから、われわれが見慣れた(いん)と陽との体現者へと、変貌を遂げてしまうのが(つね)であった。


 そして、ここにも世に生をうけた2匹のパンダが。

 仔熊特有のあどけなさは、まだ模様をもたない一色染めの塗装ゆえか?

 ところがそのかたわれが、ほかの仔熊とは似ても似つかない黒熊であることは、いくらか奇妙なことであった。

 まるで2匹でひと組の陰陽(おんみょう)のように。

 光と影のウロボロスのように。

 ふたつの仔熊の超獣気(アニマ)は宿縁を帯び、波打ちあうかの如く、揺らぐ。


 純白に輝く光のこども、アントニオ。


 漆黒に(かげ)る闇の寵児(ちょうじ)、リチャード。


 物語は、彼らの運命を(もてあそ)ぶようにしてはじまる。



 そうだ。運命。

 運命とは、気まぐれなサイコロなどではない。

 運命とは仕組まれ、悪意に満ち満ちたイカサマなのだ。



挿絵(By みてみん)



【おまけカード】

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PWLT-2(EVT)

<i851533★|39571>

↓カード裏

<i833880★|39571>

 パンダの赤ちゃんの成長過程は、フィクションです。

 控えめに言っても、誇張。

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― 新着の感想 ―
[一言] 【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】 えっ、あの可愛いいテイストのイラストを見たかったのに、、、また見に来ます
[良い点]  >運命とは仕組まれ、悪意に満ち満ちたイカサマなのだ。  語りが渋くていいですね。 [一言]  まだ仔熊なリチャード。  なぜに真っ黒?  続きが気になります。
[一言]  アントニオとリチャード。  最後の一文がこの先の過酷さを表すようです…。
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