1.白と黒のパンダ[カードつき]
本来は、ダブル主人公。
きみは誕まれたてのパンダを見たことがあるだろうか?
陰と陽との調和を体現したような、あの模様はまだ無く。降り積もったばかりの雪を思わせる、純白の仔熊。
無垢なその姿は、光のこどもと呼ぶに相応しい。
だが、積もりたての雪もいずれは踏み荒らされるように、彼らとて、無垢なままで生きてゆけるわけではない。世の闇と穢れを識るたびに、その純白の体躯に黒い模様が浮かんでくる。
こうして、彼らが成熟になるころには。光のこどもたちから、われわれが見慣れた陰と陽との体現者へと、変貌を遂げてしまうのが常であった。
そして、ここにも世に生をうけた2匹のパンダが。
仔熊特有のあどけなさは、まだ模様をもたない一色染めの塗装ゆえか?
ところがそのかたわれが、ほかの仔熊とは似ても似つかない黒熊であることは、いくらか奇妙なことであった。
まるで2匹でひと組の陰陽のように。
光と影のウロボロスのように。
ふたつの仔熊の超獣気は宿縁を帯び、波打ちあうかの如く、揺らぐ。
純白に輝く光のこども、アントニオ。
漆黒に陰る闇の寵児、リチャード。
物語は、彼らの運命を弄ぶようにしてはじまる。
そうだ。運命。
運命とは、気まぐれなサイコロなどではない。
運命とは仕組まれ、悪意に満ち満ちたイカサマなのだ。
【おまけカード】
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PWLT-2(EVT)
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↓カード裏
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パンダの赤ちゃんの成長過程は、フィクションです。
控えめに言っても、誇張。