9.リチャード[カードつき]
強キャラ感!
「兄者、やつらをどう見る?」
やたら立派なまゆげとひげをたくわえた、2匹のカピバラ。
そのうち、ほおひげがたくましいほうが問えば。兄者と呼ばれたほう、まゆげとあごひげがさらに立派なカピバラも答える。
「ぐはは、正義超獣の3匹ごとき、わざわざ見にくるまでもなかったな。われら残虐超獣とくらぶれば、たいした超獣強度も、もっておるまいに」
「はたしてそうかな?」
高みから、嘲笑うようなマックス = 兄と、イゴール = 弟のカピバラ兄弟に、みっつめの視線のぬしである、まっ黒い熊は鋭く警鐘のつっこみを入れる。
「獣闘士の強さは、超獣強度の大きさで決まるものではない。燃やした超獣気の高さによってきまるのだということは、おまえたち兄弟も知っていよう」
「買いかぶりすぎではないのか、リチャードよ?」
リチャードと呼ばれたまっ黒い熊は目を細め、どこか嬉しそうにさえ見える表情で、レーシングカー・トリオへと視線をそそぐ。
みっつほど、訂正しよう。
ひとつめに、彼の描写には、『まっ黒い熊』よりも正確な表現があること。
闇の寵児たる漆黒のパンダ。
そしてこれこそ、光のこどもたる純白のパンダとの運命の邂逅。
ふたつめに、いまや彼とて完全にまっ黒なパンダではないこと。
アントニオが幾多の闇と出逢ったように、リチャードもひけをとらぬほどの、光を浴びてきたのであろう。うすい笑みの浮かぶ両眼には白い隈どりが、そして可愛らしい耳鼻もぺちょんと白い。
だが、頭部を除けば、それは漆黒の機体。胸も腕脚も光に染まることなく、深い闇を宿している。
最後のみっつめに、彼の視線のさきにあるもの。
レーシング・カートリオのうち、マースデンとムーディは路傍の空き缶とでも言うように。運命に惹かれあうまま、ただひとり、アントニオだけへとそそぎこまれていた。
それはもう、もしコップがあるなら、視線があふれんばかりに。
【おまけカード】
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↓カード裏
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カピバラ兄弟、好きです。