序.とおりすがりの残虐超獣[カードつき]
「おれはとおりすがりの残虐超獣だ」
捨て台詞の残響が、止むよりも早く。すでに戦意を失ったわるまろへと、とどめの一撃が刺さった。
冷たく言い放ったくちもとには、まだ幼さが残るものの。頭部の大半を覆う仮面が、その印象に異彩を添えている。
白い機体に漆黒の鎧を纏う、彼のいでたちは、勇ましさとは裏腹に愛らしくもあったが。それというのも、その白と黒の配置が——まさにパンダ!
白をベースにして、フロントガラスと側頭部のアンテナが黒というデザインも、熊猫にほかならない。
彼の名は、アントニオ・パンダラス。悪の秘密結社、邪悪な民俗舞踊への怨みを糧に、血塗られた拳をふるう、残虐超獣である。
とはいえ、マントをはためかせた勇姿や、誇る無類の強さはまるでヒーロー。このタスマニア・サーガのメインタイトルも「勇者超獣パンダラス」でよかったのでは?! と、制作委員会の脳裏によぎるほど。
そんなパンダラスが正義の道をはずれて、復讐鬼として誕まれかわったあらましについて、ここに綴るとしようか。
おっと、パンダラスならきっとこう言うだろうから、ここでもあえて、ここでもあえて言わせてもらおう。
「かんちがいされても困るから、教えてやる」って。
【おまけカード】
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PWLT-1(ANM)
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↓カード裏
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