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確定

「そういえばフレデリック様から聞いたのだけど、エリカさんは聖女としての素質があるのだとか……。聖女としての力が開花するかは別問題として、その道を目指す事は考えていないの?やっぱり聖女よりも、お料理を作って生きていきたいと考えているのかしら?」


 それとも『聖女プロデュースの和食レストラン』という形なら聖女になろうと、王太子妃になろうと、出来ない訳ではない気がするが……。自分が厨房に必ず居なければいけない、という拘りがない限り。


 腕を組み、悩み始めたエリカさんは捻り出すように言葉を紡ぐ。


「う~ん。そこなんですが、具体的に聖女になるって、自分の頑張りや修行次第なんですよね。ゲームのように作業ゲーム要素で、ポチポチしていればパラメーターが勝手に上がる訳でもないし。聖女としての能力を上げると言っても、現実だとそういった簡単な問題でもないですし。そもそも元の世界でも勉強が苦手だったのに、異世界で得意になる筈がないというか……」

「!!?」


 サラッととんでもない発言を連発してくれてくれたお陰で、彼女が乙女ゲーム『エリュシオンの翼』をプレイしていた事が確定してしまった。


「ゲームって……前にも聞いたけど、カードゲームやチェスのような物……?」


 身体の震えを必死に抑え、出来るだけ平静を装って質問を紡いだ。

 思案するエリカさんは、神妙な面持ちへと表情を変えた。


「あ、いえ……どこから話しましょうか?こんな話、陛下にもまだしていなくて……。セレスティア様にだからこそお話し出来るのですが、最初はもしかしたらこの国の数年に起こる予言が、出来るかもしれないと思っておりました。

 というのも、私はこの世界とよく似た世界を知っているのです。ゲームと言いましたが、物語と言った方が分かりやすいでしょうか?

 私の生まれた世界では、このエリュシオンという国で展開されるお話が主人公、エリカを通して語られており、それが物語として存在しておりました」


 彼女の言葉をわたしは、真摯に聞き入っていた。

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