大図書館で見つけた手がかり?
私たちは、昨日の出来事を、神様の後悔をなくすために隣町の大図書館に行くことにした。そこは、大陸で二番目に大きい図書館なため、何か得るものがあるかもしれないと思ったから。その図書館では分野ごとにたくさんの本があり、貸し出しもしている。絶対手がかりを見つける!!
私たちは図書館の外観を見て3人で口をそろえて言った。
「でかい!!」
とにかくでかくてファレオンが
「こんなに多いと今日中に全部探せる気はしないな」
と肩をおとして言った。私もそう思った。こんなに多い本の中から手がかりが見つけられるのかなと。すると、ルナは明るい声で、
「こんなに本がたくさんあるということは手がかりもたくさんあるはず。頑張って探してみよう。」
とニコッと笑顔で言った。(笑顔が眩しいっ)
中に入ると種類別に多くの本が並べられていた。私たちは神様が言っていた【遠い昔】と【争い】という言葉をヒントに大陸の歴史について調べることにした。100年前、200年前、500年前、1000年前と調べていくが、大きな争いは特に見つからない。私たちが見た限り、この図書館の歴史の本で一番古いのは、3000年前のものだが、その本にも争いの〔あ〕の字すら出てはこない。私たちは、頭を抱えた。そもそも、神様が言っている昔に紙なんてなかったんじゃないだろうか。もっと昔。図書館も古い図書館だけれど、まだできる前で…
「あ~、もう分かんない。」
私は大きな声で言った。
「し~!!」
とルナに軽く注意される。私は小さな声で
『でも、全然見つからないんだよ。これじゃあ途方もないよ…。』
と言った。するとルナは
「観点を変えてちがうジャンルの本を見てみよう。」
と言う。ファレオンはと言うと途中で飽きたのか魔法についての本を見ている。私はファレオンに
「どんな内容?」
と私は怒り気味に問いかける。するとファレオンからは意外な答えが返ってきた。
「なあなあ、二人とも。こんな魔法あったけ?」
と本を見せてくる。よく見るとその本は、とても古そうな本だった。書かれた年代も、作者も書かれていない。そしてファレオンが見せてきた魔法は水の魔法と書かれている。どんな魔法だろう。隣には火の魔法、天気の魔法、裁縫の魔法など知らない魔法がずらりと並んでいた。ルナが
「こんな魔法の人、出会ったことがない。生活に役立ちそうなこんな魔法…」
と真っ青な顔でつぶやく。
「ねえ、これってどういうこと?」
私はルナに問いかける。ルナは
「まだ俺にもわからない。でもこの本は確かにてがかりになると思う。」
と言った。この本はいつ作られていて内容はほんとうなのだろうか。だれが書いたのだろうか。そんな疑問が次々と現れ、私の心の中は不思議でいっぱいになった。そんなにたくさん考えたからだろうか。窓の外を見ると夕焼けが美しく光っていた。
「そろそろ帰ろうぜ。」
とファレオンが言い、私たちは魔法のことについて書かれたその不思議な本を借りて、家に帰った。
家に帰ってきて、私はパパとママに質問してみた。
「ねえ、魔法の種類に水の魔法や火の魔法ってある?」
二人は一瞬ポカーンとして次の瞬間笑った。
「そんな魔法聞いたことないわ。どこで聞いたの?」
とママは言う。やっぱりそんな魔法ないのかな。あの本が嘘なのかな。私はそう思った。けれどせっかくつかめたヒント。明日、町の人たちにもきいてみよう。私はたくさんの人に明日、聞いてみようと思った。ついでに心の声も聴いてみれば何かあるかもしれないし…
次回 町の人に聞き込み調査。すると隣のお兄さんが不思議な話題を・・・