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カシュペリド  作者: namakemono
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1-4

『アクセラレーション』

発動してすぐに飛び出して20メーテラ先にいる大柄の男を殴り飛ばし離脱、すぐさま木の上にいた小柄の弓使い女を枝に頭から突き刺し飛び降りながら後列にいた魔法使いの女と男の頭を両方横から掴み頭同士をぶつける、辺りを見渡しまだいる事が確認出来たので反転してまた帝国に向けて走り出す。

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それは一瞬だった、何も感じる事が出来ずに吹き飛ばされ大樹にぶつかり意識が昏倒としていると上から血が流れ落ちて来たので慌て確認する為に上を向くと、さっきまで魔導具で会話をしていた仲間が頭から枝が生えた状態で手と足を力無く揺らしているのを見て、慌てて軋む体に鞭を打ち立ち上がって後方から来ていた仲間達を見ると二人の頭は無く、きっと頭の内容物だったのだろう……弾け飛んだかのように辺りに飛び散り地面に倒れて入る。

「あぁ?」

いきなりの光景に理解が出来ずに目を瞬き、気づいた瞬間胸に違和感を感じ恐れ恐る見ると自分の胸に血に濡れた白い手が突き出ているのを見た。

「か……」

突き出していた手が引き抜かれ倒れた後見上げるとそこにはただ何も無く、いつも通り魔の森の景色だった。

そして体から力と体温が無くなって行くのを感じ、何も今まで来た思い出を見返す事が出来ずに暗闇に身を任せた。

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少し踏み込みが甘かったか、まさかあんな状態で動くとは思わなかったが今までも訓練しかせずに実戦をしてないから仕方ないだろう、過ぎた事は帰ってこないことも無いが反省して次に生かす事にしよう。

「〜!!〜!」

極微かに喚く声が聞こえたのでさっきの戦闘にやっと気付いたのだろうがもうそこにはいない、もうすぐで帝国の手前にある村に着くので気にせずに走る。

もう少しで着こうとしている所で『アクセラレーション』を解除してわざと木に思いきり体を擦り付けて汚れを付けると口の肉を少し噛み血を出すとヨロヨロと村の近くまで行く。

「あ、あんた大丈夫かい?!」

近くで門番をしていた老いた男がこちらに近寄って来たので予定通りに膝を着いて倒れる、すると慌てた様子で近くにいたもう一人に声をかけて村の中に入れるようにと叫んでいたのを聞きながら目を閉じる。

「この者は他所者じゃぞ、体力が回復次第すぐに出てもらう」

「父さん!それは駄目だよ女性なんだ、優しくしてあげないと」

「あの森から来るものは大抵が王国かもしくは違法者じゃ、帝国の使者にでも知られたら大変な事になるのはお前も知っておるだろう」

「そ……そうだけど…」

村長と思われる奴の家のベットに連れて行かれたのを会話等で確認した後、体を起こし見渡す。

あの屑供の所より良い空気だと思いながら会話している二人に話しかける。

「ここはどこだ?」

「む、起きたか」

「うわっ、びっくりした」

村長の方は少し驚く程度で終わったが息子の方は足が震えている、どうでも良い事か。

「ここは偉大なバレガスタ帝国の領地の一部である村だ、正式な名は無いが他の村からは魔森の村と呼ばれている」

「ふむ、案外近くに村があるのか」

さて、どうしたものか?帝国とやらの使者が来る時に一緒に連れて行ってもらうか?

しかし帝国と王国は昔から仲が悪いからな、目の敵にされるのは非常に面倒くさく労力が大きいだろう。

あぁ……そんな事よりも非常に空腹だ、アルファドから魔力を貰っていたが今は貰える状況では無い。

「む!何を」

近くにいた村長を掴み全ての魔力を吸い取るが空腹が収まる気配が無い、隣にいた奴にも手を伸ばし逃げようとする足に蹴りを入れてへし折ると頭を掴み床にぶつけ魔力を吸い取る。

「酷い味だ」

まるで泥を飲まされている感覚だ、とてつもなく不味いが空腹よりはマシだ。

全身の魔術回路の一部だけを起動して家を次々と襲う、子供だろうが女だろうが関係無く魔力を全て吸い尽くす。

最後の子供の顔を掴み握り潰しながら吸い取り終わると空腹感は無くなったので潰れた子供を適当に放り投げてシミにした後寝る為に村長の家に戻り、肉塊を二つ適当に外に放り出した後に寝ようとしたら何者かの視線を感じクローゼットを開けると少女が入っており酷く怯えた様子で震えており、こちらを首を時折横に振りながら見ている。

「ふむ……ん?」

よく見ると少女では無く女の服を着た男であるのに気付いたので暇潰しに質問してみる。

「なぜ男なのに女の格好をしている?」

怯えた様子で少し震えた声で少年は答えてくれた

「そ、そ村長の……御子息の方に…む昔買われてからずっとさせられてました」

その答えに興味があるわいたので近づきうなじを見ると奴隷の証である印が確認出来たので服を掴みベットまで引き摺るとベットの上に放り投げ、自分もベットに入り込む。

「抵抗をしたら殺す、喋っても殺す、睡眠を邪魔しなかったら利用してやる」

そう言って手持ち無沙汰な両手で抱きしめて寝る。

非常に怯えた表情でこちらを見ていたが震えは止まっていた。

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