38話 S級試験 詳細
短めです。もしかしたら今日2本目を上げるかもしれません。
シリスの1件から日にちが経ち、いよいよS級試験の日が近づいてきた。
そして、残り3日という所で紫炎はギルドに訪れたのであった。
理由としてはS級試験の詳細。トーナメントの事など知りたいことがあったからである。だが、その為だけにわざわざ皆で行く必要なんて無いので、今回紫炎と黒煉そしてクレンだけで来た。
「にしても、クイシーの街とかと比べるとデカイな」
そう王国のギルドつまり、ギルドの本部はとてつもなく広い。それこそクイシーの街のギルド支部とは大違いだ。
とりあえず今回の用事を済ますかとギルド嬢の元へと向かう。途中ハントみたいな奴がいるのかと思ったが、どうやら本部は支部とは違うみたいだ。
「すまんが、明明後日に控えるS級試験について詳しく教えて欲しい」
早速ギルド嬢に話しかける紫炎。そんな紫炎にギルド嬢さんは笑顔で接客をする。
「はい。S級試験についてですね? それなら推薦状を貰っている筈なのですがご提示して貰って構いませんか?」
「あぁ分かった。これで良いか?」
「ありがとうございます。シツさんですね。では説明させて頂きます」
推薦状とは、S級試験に受けるために、A級冒険者がギルドマスターもしくはS級冒険者に貰う状の事だ。
当然オトルから紫炎は推薦状を街を出る際に貰っているので、ギルド嬢さんに提示する。
「S級試験は知っての通り弟子同士のトーナメント戦です。何故このように設定されているかご存知でしょうか?」
「確か指導力を見たいからだっけか?」
「そうです。ではそこの説明は省かせてもらいます。今回S級試験を受ける方は私が知る限りではシツさんと他に1人しかいません」
ここで軽く衝撃を受ける。もう少しばかり人数がいると思っていた紫炎は、まさかの1人しか相手が居ないことに驚きを隠せない。
「シツさんが驚かれるのは当然ですね。もうこれはトーナメントでは無いのですから·····」
そして、少し暗い顔になりギルド嬢さんが話を続ける。
「今回の試験は、もう1人の方、ムートさんが恐ろしくて皆さん参加されないんですよ」
「でもそのムートは強くても弟子は強いとは限らないだろ?」
「いえ、ムートさんは騎士団長です。当然指導力もズバ抜けております」
何故騎士団長がわざわざS級試験を受けるのか分からない紫炎。それもそのはず王国の騎士団とは世界最強の騎士団と名高いものである。その団長さんがわざわざS級試験を受ける意味が見当たらないのだ。
「なんでも大臣様に強要されたようで」
ここでも出てくる大臣と言う存在。その事に眉をひそめる紫炎。最近大臣関連の話題が多く少し不機嫌であった紫炎にとってあまり話したくないトピックである。
「すみません話が脱線しましたね。詳細ですが、明明後日の昼頃にギルドへお越し下さい。ギルドの闘技場で試験もとい試合を始めさせて頂きます。それと弟子の方はそちらの女性でよろしいでしょうか?」
今『黒煉』には、刀になっているので、必然とそちらの女性はクレンを指す。
「ああ、クレンと言うよろしく頼む」
「分かりましたクレン様ですね。ではまた3日後にお越し下さい」
そう言って、ギルドでの用は終わった。
前書きでも書きましたがもしかしたら2本目も上げるかもしれません。自分のモチベ次第です。
後、これで10万字です。やったね小説1冊分だよ。
誤字脱字、日本語の不自然な部分があればご報告下さい。




