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29話 精霊王を賭けた戦い。その後·····

書き直しが面倒くさくなったので新しい話です。



呆気なく終わった勝負の後光とイフリートは、悟とウンディーネに任し、紫炎達は2度目の帰路へとつく。


「にしても、紫炎君強すぎだよぉ」


そう紫炎に愚痴を零すのは萌衣であった。


「まぁ、色々あったからな。それより、サミリア」


「ここに」


「悪いが、クレンとルファーを呼んできてくれ、少し早いが明日からもっと忙しくなる早めに休むぞ」


「分かりました」


そして、サミリアは闇へと消える。


「思うんだけど·····サミリアさんって何者なの?」


「ん? 言ってなかったか? あいつダンジョンのボスなんだが」


紫炎が3人に話したのは、紫炎だけの話であって、黒煉、サミリアについてはまだ理解していない部分が多い。


「は? ダンジョンって何処のよ?」


姫が、訝しげな目で、紫炎に問いかける。


「はぁ? 『終焉ノ迷宮』に決まってるだろ?」


そして3人は深い、ふかぁ~い溜息を吐く


「ねぇ、紫炎君、もうあなた人間やめちゃったの?」


「種族欄も、無い」


萌衣と千歌のダブルアタックが紫炎の心を傷つける。


「光達以上の実力で、ボスを調教(テイム)確かに人間やめてるわね」


「グハッ」


トドメの一撃であった。やめてッ! 紫炎のライフ(メンタル)はもうゼロよッ!


「あ、安心して下さいマスター。私は変わってもマスターと一生を共にしますから」


そんな紫炎に、黒煉が励ましの言葉をかける。

それが導火線に火をつけてしまった。


「ねぇ、紫炎君もしかして異世界に来てそうそう女に手を出したのね!? 少し不安だったけど、本当に手を出してるなんて·····紫炎君はプレイボーイだったの?」


「幻滅」


「最低ね」


黒煉の言葉で少し回復したライフ(メンタル)が再び無くなっていく·····


そして、3人を納得させたのは宿に着いてからであった。萌衣、姫そして千歌は、別の部屋に泊まり、そして、3人に誤解され、あまつさえ、プレイボーイとも言われた紫炎は、疲れてそうそうに眠ってしまった。


「マスター」


そう心配そうな眼差しで見つめる黒煉。


「御主人様に何かあったのですか?」


途中からルファー達を呼びに言ったのでプレイボーイの件を知らないサミリアが黒煉に問いかける。


「なるほどそれで」


事情を聞いたサミリアが納得しすぐ側で寝ている紫炎に目線を落とす。そして、自然に同じ布団に入った。


「何してるのですか?」


「この前、御主人様を膝枕したでしょ? だから今度は私が添い寝をするのだけど何か問題?」


え? 何でダメなの? と言う目で黒煉に訴えかける。


「膝枕と添い寝は違いますよ? ですがその案は素晴らしいですね。では、私は右側で寝るとします」


そして、右側に黒煉、左側にサミリアと添い寝する魔王様の完成である。


だが、これだけでは、当然終わらない。何せ魔王なのだから·····


「私も、お兄ちゃんと寝るの」


シルが増える。だが空いている所が無いので紫炎の上に寝転がる。


「ちょっと、私も一緒に寝たいんだけど」


シルのいる所ユグ有りッ! ユグもシルと共に紫炎の上に寝転がるが、幼女2人は流石に片方が落ちてしまうので、2人とも紫炎にガッチしハグをする形になる。


「皆さんが、そんな風に寝ては私が眠れないんですけど·····しょうがない足にしがみつきますか」


そして、布団に潜り紫炎の足をしっかり抱いて、テスタが寝る。みんなの足が当たりそうだが、お構い無しである。


「クッ! 完全に出遅れたわ。じゃあ私は紫炎に膝枕してあげよ」


そしてルファーまでもが寝ている紫炎に近づき、膝枕をするその状態で眠ってしまった。


「私は、何処に寝れば·····ユグ様とシル様と一緒に上に乗りますか」


クレンは落ちないように、ユグとシルと共に紫炎に抱きつき就寝する。


こうして、女性を7人侍らす魔王の完成である。


翌日、叫び声が響く事は言うまでもない。

開始29話目にして、7人を侍らす魔王でございます。今のうちに言うと、まだ紫炎の事が好きなのは、黒煉のみです。それぞれ章ごとにどんどん紫炎に落とされていくという形なので、もしくは小話でハーレムメンバーの気持ちを書いていくかもしれませんが、予定では計14人でございます。ハーレムの数を自分のできる限り増やしたくて、結果こうなりました。


誤字脱字報告などしてくれるとありがたいです。

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