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24話 クレンのステータス。



『終焉ノ迷宮』に入ってから、2時間経った。

紫炎達は、入口付近にいる。


「黒煉、頼む」


御意、御主人様(イェスマイロード)


そう言って、黒煉は手を刀に変形させ、

魔物を狩っていく、後ろで、クレンが息を切らしながら、黒煉について行く。


「はぁ、はぁ、セイっ!」


(これで、3体目、ここの魔物、堅い!)


そう、彼女は今、倒したので、3体目である。

理由は、前の紫炎と同じ理由で、ここの魔物が堅いからである。


(入口の魔物でこの有様か・・・・・・技術はあっても体力が無いな)


彼女は、今3時間ぶっ通しで、戦闘を行っている。


感覚的には、ぶっ通しで全力疾走しているようなものだ。


それでも十分過ぎると思うが、ダンジョン攻略ではそうはいかない。


疲れたと言って、休めば途端に魔物に襲われる。


前回、紫炎が来た時、何故、紫炎の体力が持ったかと言うと、ひとえにシルファーのおかげである。3ヶ月にも及ぶ、模擬戦のおかげで、体力が無駄についたのだ。


(クソッ、圧倒的に時間が足りない)


そう、今回は、1から体づくりをする程、

時間が無い、シルファーに頼み創造魔法(オリジナル)で精神と〇の部屋を出してもらっても良いが、シルファーは今、ルファーの代わりに仕事をしているので、なかなか頼みづらい。


(しばらく、これに慣れて貰うしかないな)


そして、クレンの『終焉ノ迷宮』の周回が始まった。




「やぁ」


可愛らしい声が、薄暗い城のある一室に響く、

クレンだ。城とは、『終焉ノ迷宮』の事で、今クレンがいるのは、かつてテスタが倒れていた部屋である。


そんな彼女の、右手にはある細剣(レイピア)が、握られている。


『ヴァレンシュタン』という名の細剣(レイピア)だ。これは『終焉ノ迷宮』でのドロップアイテムである。


人型、サミリアみたいな魔物には、それぞれ専用武具がある。


サミリアで言うならあの黒い大剣だ。そして、この『終焉ノ迷宮』には人型の魔物が、サミリア以外にもいる。


もちろん、実力は皆サミリア以下だが、十分強い。そんな人型の魔物を倒すと、稀にアイテム、専用武具が手に入る。


もちろんこれを使うなんて、正気の沙汰じゃない、魔素の塊の剣を触るなんて、呪いの装備と同等かそれ以上の危険を伴う。


そんな、剣をクレンは、2()()持っている。


『ヴァレンシュタン』は、2本の細剣(レイピア)なのだ。もちろん、その切れ味は本物だ。


『黒煉』と打ち付けあっても、刃こぼれしない。『黒煉』は、ハントの1件で分かるように、


同じ魔剣でも、容易に折ることができる。そんな『黒煉』と打ち付けあっても、刃こぼれ1つしないのだから、最強の一角と言っても過言ではない。


「見た? シエン様!」


そんな、彼女が様付けして呼ぶのは、もちろん師匠である紫炎だ。正直、紫炎は、このクレンの数万倍も強いステータスや能力を持っている。


「おう、ちゃんと見てたぞぉー」


そんな彼は、幼女2人を両足に乗せ頭を撫でている。ユグとシルだ。


「ふにぁぁー、お兄ちゃん、もっと」


「シエぇーン、もっと、もっとぉー」


2人は、もしもの場合の、保険として連れてきている。


さて、気づいただろうか?そう、ユグの反応が前と違っていることを、


この、クレンの『終焉ノ迷宮』の周回に毎日連れてきて、毎回のように頭を撫でていたら、

警戒心が解け、今では、前より更に可愛くなった。


だが、こんな状態になるのは、撫でた時だけなので、日常ではこうはいかない。


「シエンさぁーん、こっちも終わりましたよぉー」


「シエン、終わったぞ、褒めてくれ」


そして、次に紫炎に近づくのは、テスタとルファーの2人である。最初の内は、2人で、A級クエストをクリアしていたのだが、飽きたという理由で途中から、紫炎と合流したのである。


そんな彼女達は、今、モンスターハウスに入ってしまった、クレンの補助をしてくれていたのだ。


もちろん、クレン1人でも対処出来るのだが、1ヶ月後には、試験として、バトルトーナメントに出なければならないので、一応補助として2人を送ったのだ。


2人の実力は、魔王である、ルファーはもちろんの事、テスタも十分過ぎる程強い。なんでも、数百年前は、S級冒険者だったとの事だ。


「さすがだな、ルファー、テスタもお疲れ様」


「えへへぇー」


「ありがとうございます」


「シエン様、私もお願い」


紫炎が、ルファー達の頭を撫でたのが羨ましいのか、クレンが懇願している。


このように、労いのために頭を撫でるようになったのは、主にユグとシルを撫でていたのが原因であった。


紫炎が、ことある事にユグとシルの頭を撫でているので、クレンが羨ましがって求めたのが始まりで、今では、黒煉やサミリアまでもが紫炎に求めるようになったのだ。


(美少女の頭を撫でれるって、俺異世界に来て良かったぁー。でもこれしばらくしたら出来なくなるのか)


今、紫炎が心配しているのは、将来彼女達に好きな人ができた時この撫でるのが出来なくなるという事であった。


紫炎は、決して難聴系主人公ではないが、とことん鈍感なのだろうか?


少々話がズレて言ったが、クレンの修行の成果は、見違える程である。


クレン 11歳

種族 獣人 猫科

職業 奴隷

称号 勇気在りし者 紫炎の所有物 魔王ノ弟子

レベル500

攻撃 99999···表示するのがめんどくさいです

防御 9999999999999999999999

抵抗 99999999999999999999999

魔攻力 3000

魔力量 1000


となっている。


凄く脳筋に育った。それもそのはず、クレンは、この『終焉ノ迷宮』を魔法を一切使わず、周回していたからだ。


なので、魔法関連のステータスが微動だにしていないのである。その代わりに、攻撃力は、表示するのがめんどくさい程9の数が多いのだ。


その分死にかけた回数も多い紫炎程の絶望感は、感じてはないが、


痛みならクレンの方が数倍も喰らっている。

おかげで、防御のステータス値がえぐい事になった。


それでも攻撃力を超えない辺り、紫炎と、サミリアの修行がどれほど地獄だったか物語っている。


今日の分の周回が終わった紫炎達は、帰路へつく、そしてこの後に、紫炎にとっては事件と言うか、アクシデントが起きたのである。

どうだったでしょうか?

クレンのステータスは、散々迷ったのですが、脳筋タイプで攻撃力を高くしました。

さすがに高すぎたと思ったら低くします。

そして、次回は勇者sideです。

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