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12話 冒険者ギルドへ行った。そして·····

書き直しました。




建物は、東京のようなビルではなく、中世ヨーロッパを思わせる外装が多く占め、街は立派な外壁に囲われている。


ここはクイシーの街、王都から離れた場所に存在し、終焉の森の近くにある。そんな街に、ある少年が到着した。


紫炎である。『黒煉』は刀として装備し、サミリアとテスタと共に、門を潜ろうとしている。


「少し止まれ、お前の名と職業を提示しろ」


門の近くには、兵がいる。金属で出来た鎧を見に纏い、槍を装備している。


「これでいいか?」


そんな衛兵に紫炎は、ステータスを見せる。紫炎のステータスは数値化されていない為、魔眼の1種である『偽造』を発動させ、数値化させる。魔力量を除くステータスを5万で統一し、魔力量は、1千にしている。


「何故、職業が空欄であるのだ?」


そんなステータスを見た衛兵は、疑問を口にする。魔王と言う職業は『偽造』で隠しているので、必然と空欄になる。


「今から、冒険者登録をしに行くのだが?」


意外と紫炎の様な職業が空欄と言う者は少なくない、職業は天職とも言われ、神が決めた才能である。


神とは、創造神を指し、人界で崇められている。曰く、世界の創造主と言われ、決して、人の前には姿を見せず、声を聞ける者は極わずかな聖職者だけである。


そんな神に決められた天職を得られる事は、当然、失う事もある。それを防ぐ為の称号なのだ。ステータスと言うのは人の進化する上で得た力であり、職業、種族、称号と言うのは、神が決め、又は認める物である。


人々は神に認めてもらう為に、その職業で歩み、その功績で初めて称号として認めて貰える。


だが、その職業に納得が行かず、別の道を歩む者も少なからずいるのだ。その者には職業が表示されないが、別の道で歩みそこで認めて貰えれば、職業としてその名が表示される。


「そうか、後ろの2人の女性は?」


「こいつらは、この街に案内して貰う為に同行してくれた。こいつらも冒険者登録しに来たらしい」


「分かった、とりあえず、提示してくれ」


テスタとサミリアにもステータスの提示を求める。サミリアは魔物でステータスは無いが、それっぽいのを生成している。流石、ダンジョンマスター基ボスと言う所か、一応不便が無いように今回登録しに来たのだ。


テスタは、昔のギルドカードがあるのだが、10年以内に更新しないと利用出来ないので、今回また新しく登録しに来た。


「よし、通っていいぞ」


こうして、紫炎達は、街に入ることが出来た。


(早速、ギルドへ向かって登録を済ませるか)


冒険者ギルドと言う看板が垂れている建物に入ると、そこは酒場見たいな所であった。


夜と言う事も相まって、冒険者達は揃って酒を交わしている。


その先には、カウンターがある。区役所みたいに仕切りがあり、それぞれ受付嬢が接待をしている。


「済まないが、冒険者登録をしてくれないか?」


紫炎が2番と書かれた受付へ登録の申請をする。


「はい、登録ですね。後ろの女性達もでしょうか?」


「あぁ、頼む」


「では、少しお待ちくだ·····」


「おいおい、兄ちゃん、いい女侍らしてんなおいッ! なぁ俺にも分けてくれねぇか?」


受付嬢のセリフと被せ気味に、酔っているのか頬を赤くした屈強な男が、紫炎に話しかける。


「黙れ、てめぇと話す暇なんてねぇんだよ」


「おい小僧、このB級冒険者ハント様にそんな口を聞くのか?あぁ!?」


わざわざ丁寧に挨拶をしてくれたハントは、酔いだけでは無い、尋常なまでに顔を赤くさせ、怒気を強めた口調で紫炎に迫る。


「うるせぇな、唾が飛ぶじゃねぇか、少し口を閉じてろハゲ」


スキンヘッドであろうハントは、ハゲと呼ばれ、怒りが頂点に達し拳を繰り出す。


「てめぇ、調子に·····」


そんなハントのセリフは全部聞けぬまま、後方へくの字で吹き飛ぶ。


「ぐへぇッ!」


「それより、受付さんまだですか?」


「え? あ、はい。すみません少々お待ちください」


吹き飛ばしたハントになんて目もくれず、紫炎は、受付嬢に登録を急かす。


「いつの時代にも居ますね。あんな人」


「私には、そんな経験は無かったのだが、あの男はウザかったな」


紫炎の後ろでサミリア達がそんな事を口にする。こうして、ギルドでこのハントの1件を見た者は言う。”ハーレム野郎には手を出すな”これは暗黙の了解として、冒険者達に語り継がれる事となる。


そんな事を露知らず、紫炎達は冒険者登録を済まそうと、受付嬢に歩み寄る。


「さっきは、ありがとうございます。あのハントを吹き飛ばしてくれて、スカッとしました」


そう話す受付嬢、その満面の笑みからは、如何にハントをウザかってたのか一目瞭然である。


「あいつ、そんなウザかったのか?」


「えぇ、受付嬢にはセクハラするわ、新人さんをボコすわで、本当にウザかったんですよ」


救いようのないクソ人間は、本当にいるもんだ。


「とりあえず、これで良いか?」


冒険者になるには、あるガラス玉に似た玉に、手をかざすのだ。玉の名前は、『真偽の玉』と言う。


これは、ステータス偽造なんて物が通じない様に、ステータスを確認する為である。が、名前や種族、職業それと称号は見れずに、レベル、そしてステータスの5つの項目しか見れないのだ。


(創造神が決めた物は見れないが、ステータスは、見れると言う事だな『偽造』が通じないが大丈夫か?)


そうなんて言ったって、紫炎のステータスは最早規格外の一言である。そんな紫炎のステータスを見て驚かれないか心配だったのだが、


「へぇー、全部5万で、魔力量は1千ですか。凄いですね。これなら最初からA級冒険者ですよ!?」


A級冒険者と言うのは、階級である。

順番に、

E級

D級

C級

B級

A級

S級

と分かれていて、S級程位が高いのだ。


そしてこの階級なのだが、高ければ高い程利点がある。通行許可証として使えるのと、指定店舗の1部提供である。


通行許可証と言うのは、その名の通り、国に入る際のステータスチェックを素通り出来るという事だ。これは、A級から追加される項目であり、シルファーが今この時期にギルド登録させるようにした理由がこれである。


と言うのも、E級の冒険者が、一気にA級へと飛び級することは不可能だからである。1段昇格するには試験が存在し、それを受けないといけないからだ。だが、最初の時点でA級並の実力があれば、それは免除される。だからこその『真偽の玉』と言う事だ。


だが、もちろん最初からS級冒険者になる事は出来ない。S級になるには絶対に試験を受けなければならないが、今はいいだろう。


指定店舗の1部提供とは、例えば宿等の一室を無料で提供すると言うものだ。これは、街事に変わっていて、街の魅力を伝えて居座ってもらうためである。A級以上の冒険者は、1人居るだけで、街の安全はぐっと上がるのだ。


だが、これよりも紫炎が気になるのは、


(すげぇな魔王の『偽造』ここまでとは思わなかった)


そう、不正を防止する為の『真偽の玉』に紫炎の『偽造』が通じてしまった事だ。


(だが、まぁ、別にいいか。気にすることでも無いだろう)


「とりあえず、ルファーに会いに行くか」


サミリアとテスタの登録が済んだ所で、提供して貰った宿 『月下の宿場』に泊まり、シルファーの元へと向かったのである。

なんかまた説明回になってしまいました。

分かりづらいかったでしょうか?なんか三人称って肩苦しくなってしまいますね。次回作は、一人称にします。(あるかは分からないけど·····)


誤字脱字、日本語の不自然な点がございましたら報告してください。


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