第六話 反省と疑惑と服
さて、昨日、実力試しをした時の反省をしよう。
後で考えたら自分は力だけが強いって言ったのに速さを使ってしまった事だ。
これの言い訳を考えなくちゃ行けないんだが、どうしようか?
「うーむ」
コンコン
「どうぞ」
「失礼致します」
ガチャ
「フレア様、リーリア様がお呼びで御座います」
「あぁ、分かった」
(もう少し後にしてくれたらなぁ)
「じゃあ行ってくるよ」
「畏まりました」
コンコン
「フレアです」
「入りなさい」
「はい」
ガチャ
「えっとお母様、何のご用自でしょうか?」
「昨日の件よ」
(やっぱりかぁ)
「貴方、本当に勇者じゃないのよね?」
「ええ」
「そう...(やっぱり嘘を言ってるようには感じないわね)」
「えっと?」
「あ、いえ、何でもないわ」
「他には何か?」
「貴方、昨日は力が強いだけって言ってたけどあからさまに、力以外も凄かったわよね?一体他に何を隠してるのかしら?」
「えっと...そう、力は脚力も含んでいいました」
「へぇー?」
「はい(やっぱり厳しいか?)」
「そう、じゃあそれでいいわ'今のところはね'」
「はい...」
「貴方から何か言いたいことはあるかしら?」
「えっと、取り敢えず力の事は隠して頂けたらなぁって 後、買い物に行きたいのでお小遣い貰っていいですか?」
「いいわ、いくらぐらい?」
「大銀貨5枚ぐらいです」
「あら?中々多いわね?何を買うつもり?」
「ちょっと服を買おうかなと」
「(その年齢で服を買おうなんて思うものなのかしら...)ま、まぁいいわ ほらこれ」
「有難う御座います」
「それ以外は無いわね?」
「はい では、失礼致します」
ガチャ
部屋に戻ってきた。
あんなに簡単に貰えるなんて思ってなかったがこれでクイサの服が買える。
家の中で普通に歩けるように出来ればいいんだがどうすればいいんだろうか?
そうだな、俺が気になって声をかけて、仕事に困ってたようだから俺が紹介した。
これだな。
さて、街にやって来た。
服は家にある外出用の物なので貴族だとかそういう目では見られない。
服はどうするかな、取り敢えず平民用のにして...
取り敢えず、クイサの服は今歩いてる人達と同じような服にした。
ついでの俺の自分用の服は、黒いフードに黒いズボン というすっごく怪しい物になってしまった。
まぁ格好いいから良しとしよう。
裏路地の人通りの少ない所に来た。
クイサにここで現れて貰うためだ。
だが、さっきから後ろに付けて来てる奴が居るせいでどうも出すタイミングが掴めない。
(どうすっかなぁ)
相手も中々にやり手なのか走ってもすぐ何処に行ったかがバレてしまう。
服はもう仕舞ってあるので後はクイサを出すだけなんだがなぁ。
そうだ。
「さっきから後ろに付けて来てる人は誰だ?」
「!?」
「バレてるんだよ」
「チッ」
あれ、逃げた?何でだろう?
俺の情報を見たいだけだったのかな?まぁいいや。
クイサアプリっと ポチッとな
「お呼びですか?マスター」
「着替えてくれてよかったよ」
「はい、マスターが着替えを持ってきてくれたので」
「じゃあ今から言う設定を親にも話すから覚えておいてくれるかな?」
「はっ」
「かくかくしかじか」
「了解致しました 口調はどうすればよろしいでしょうか?」
「今の感じでよろしく」
「了解です フレア様」
「よろしくね?」
「はい」
「じゃあちょっと寄り道して帰るか」
屋台みたいな所があった。
服を買って残りは銀貨1枚ぐらいになってしまったが十分そうだ。
屋台にあったものはたこ焼きみたいな物だった。
「これ下さい」
「銅貨5枚だ」
「すいません、大銀貨で払えますか?」
「大丈夫だ」
「じゃあ大銀貨1枚でお願いします」
「分かった お釣りは大銅貨4枚に銅貨5枚な」
「有難う御座います」
「クイサ食べようか」
「有難う御座います、マスター」
「マスターっての止めれないかね? ほら、アーン」
「マスターはマスターなので」パクッ
「そう お、上手いな」
「はい、まさか食べ物というものが、こうも美味しいものとは」
「クイサと食べれて良かったよ、一人だと少し寂しいものがあるからね」
「マスターがマスターで良かったです」
「マスターマスター言い過ぎじゃない?」
「そうですかね?」
「そうだよ」
「そうですか、以後気を付けます」
「ありがとう」
その後も何個か店を回っていたが、周りからは小さい子供に美人が マスター と呼んでるという珍妙な光景が流れてたという
お金の単位
銅貨 100円
大銅貨 1000円
銀貨 5000円
大銀貨 10000円
金貨 50000円
大金貨 100000円
白金貨 500000円
とこれぐらいです。
細かい所は思い付かなかったので大雑把にしました