第二十三話 二つ名と質問
魔法を見せた日から三日ほど経った。
『魔弾』を地面に放った後は、特に何も話さず(話せず)解散になった。
ちなみに今は、その魔弾を防具に撃ったらどうなるかを実験している。
「『魔弾』!」
防具に当たる、そして、少しだけ貫通した。
しかし、5、6cmぐらいしか貫通できなかった。
(...これは、防具にも魔力が通ってる可能性があるのか?)
サヤカにでも聞いて見るか...
学園にやって来た。
サヤカが、何処に住んでいるか分からないから、ここで聞こうと思ったのだ。
「すいません」
適当にそこら辺に居る職員に話しかける
「ん?...!君はフレア君かい?」
「あ、はいそうですけど」
「(まさかイフリール先生が言っていた事が本当になるとは...)」
「何か言いましたか?」
「いや、何でもないよ、で何のようだい?」
「イフリール先生が何処にいるか知ってますか?」
ちなみに、学園関係や他人が居るときはサヤカの事は、イフリールと呼んでいる。
「今は家だね」
「何処にあるのか知ってますか?」
「えぇっと~~~~だね」
「はい、分かりました。ありがとうございました」
「じゃあね」
サヤカの家の方に向かう。
サヤカの家は、やはりというか何というか、とてもデカイ屋敷で、魔術や武術等を教わりに来てる人が居た。
庭には、魔術訓練場、武術訓練場、コロシアム...(コロシアム!?何でコロシアムがあるんだ...)等があった。
(サヤカっぽい人は...)
サヤカを探していると、気が付いたら自分に視線が集まっていることに気付いた。
「あれってさ、例の『常識破りのフレア』君じゃない?」
「あ、本当だ、『常識破り』だ」
「え?マジ?『常識破り』?ここにいるの?」
ん?ちょっと待て!
「ちょっと、誰だ!そんな二つ名広めたの!?」
それを聞いたザワザワしてた生徒が答える。
「「「「イフリール先生」」」」
思わず頭を抱える俺。
そして後ろから、
「呼んだ?フレア君」
その声を聞き即座に後ろに向かって拳を放つ。
「お前のせいかぁぁぁぁ!」
拳はギリギリで受け流されたのか空を切る。
「え?!ちょっと、フレア君!?」
「なんて二つ名を付けてくれやがるんだ!」
技術を用いて拳を顔面に放つ。
「ちょっと待って!?それ以上やられたら流石に自分も厳しいんだよ!?」
「知るかぁぁぁ!」
「ちょっと落ち着k...グフ」
裁き切れなかった拳がサヤカの腹を直撃。
そのままサヤカはノックアウト。
「ふぅ...」
ザワザワ ザワザワ
「イフリール先生がノックアウトしたんだが!?」
「待て待て!俺達あんなのを今回相手にするのか!?」
「殴られたい...」
あ、やべ、後三人目には近づかないようにしよう。
そのままサヤカを担いで人目の着かない所に向かう。
逃げるときに屋根を走ったから多分付いてはこれないんじゃないかなぁ。
「裏路地に連れ込んでナニをするつもりだ!?」
「ナニをしねぇよ!」
「絶対嘘だ!もしかして、乱暴するつもりなんでしょう!エロ同人みたいに!エロ同人みたいn...グヘェ」
思わず腹パンしてしまった。
「あ、すまんな『ヒール』」
「まったく...で、こんなところに連れ込んで何の用?」
「いや、防具とか武器に魔力があるのか聞きたくてさ」
「それだけでこんな所に連れ込んだの!?」
「後、ちょっとぐらい暴力振るっても大丈夫そうだから」
「やめて!言うこと聞くから!」
「よろしい」
「で、防具とかに魔力が籠ってるかって?そりゃ籠ってるよ」
「何でだ?」
「鉱石には少ないながらにも魔力が入ってるもんさ」
「へぇ」
「すごい興味なさそうだね...」
「いや、無茶苦茶あるぞ、例えば鉱石に魔力込めたらどうなるんだ?」
「硬くなったり、消滅したりするよ」
「消滅!?」
「あぁ、中に込められる魔力の限界を超えたら鉱石自体が消滅するんだ」
「そうなのか...ありがとう」
「どういたしまして、で、何の為にそんな事を?」
「それは、総合大会のお楽しみさ」
「そう?楽しみにしてるよ。後宿題もやるんだよ?」
「分かってるよ」
さて、聞きたいことも聞いたし考えたら上げてないレベルでも上げようかね。
ちなみに、宿題はクイサにやって貰ってる。
今更全部頭に入ってること教わっても...ね?




