第二十二話 魔法を見せよう
訓練場に付いたフレア達。
そこには、アクアが剣の素振りをやっていた。
「あ、アクア兄さん」
「あれ?フレア帰って来てたのか?」
「はい、今日帰ってきました。もう晩飯の時間でしたけど?」
「あぁ、ちょっともう少しでしっくり来そうだったから、後で食べようと思ってさ」
「そうですか」
「で、フレア達は何しにここへ?」
「フレアがまた新しい技を覚えてきたのよ」
「えぇ...」
フレアが、また新しい技を覚えてきた、と言われているのは、短剣のまだ誰も考えてない剣術を編み出した事が度々あったため、そう言われたいるのである。
「その言い方はないんじゃないんですかね...」
自分でも少しそう思っているため、どんどん声が小さくなっていくフレア。
「まぁいいわ、じゃあ見せて貰える?」
「はい、分かりました。」
(どれにしようかなぁ...加速《ACT1》でいいか)
「じゃあ行きます」
全員がゴクリと唾を飲む。
「『時間操作』...『加速《ACT1》』!」
魔法を発動するフレア。
「フレア、何が変わったんだ?」
「動きが速くなりましたね」
「「?」」
意味が分からず首をかしげる一同。
「具合的に言えば今までの二倍で動けるようになったって言えば良いんですかね」
「「!?」」
「ほ、本当なのか?!」
「まぁ、はい」
一同はこう思う。
((前々から見えなかったのにさらに見えなくなるのか...))
「そうですね...じゃあ、予備動作無しで後ろに回ってみましょう」
そういい、棒立ち状態になるフレア。
皆がそのフレアを凝視し、なんとか、動き始めを見ようとする。
「!?」
すると突然フレアが居なくなる。
そして後ろから。
「ほらね?前は予備動作が必要だったんですけど無くなりました」
「そ、そうか」
勇者になったのに、何故かさらに突き放される、という謎の現象に陥ったアクアは、少しの返事しか出来なかった。
他の三人は、またも化け物に一歩全身したフレアを、ただ口を開けたまま見るしか出来なかった。
そして、クイサが口を開く。
「フレア様、これだけだったら、流石のフレア様でも直ぐには帰ってきませんでしたよね?他には何を作ったんですか?」
(あぁ...クイサだと分かっちゃうかぁ)
「まぁ、な」
「え?本当にまだ有るんですか?!」
「あれ?」
(またカマに引っ掛かった!?)
「フレア、見せて貰おうかしら?」
「フレア、見せてくれないか?」
「フレア君、見せてくれ」
「フレア様...」
四人から一気に言われるフレア、流石に分が悪いので。
「分かりましたよ」
(さて、どうするか...魔弾辺りでいいか?)
「そうですね、『魔弾』!」
すると、手から紫色のボール台の光を放つ物が出てきた。
「それは...闇球かしら?」
闇球は闇属性の初級魔術で、この紫色をもう少し黒に近づけたような物だ。
「いえ、これは属性などない、魔力の塊みたいな物です」
「どういう事かしら?」
「えぇっと、そうですねぇ...」
どう説明しようか悩むフレア。
「そうですね、私達が使ってるのは、あくまで、自分の魔力に属性を付けて発動しているんです。この『魔弾』は、属性を付ける作業を無くし、直接魔力を球体状に出した物なんです。ちなみに、属性ってのは、自分が持つ染料見たいな物だと自分は勝手に解釈してます」
唐突に長文を投げ掛けられて呆気に取られるクイサを除く一同。
ちなみに、この解釈や説明は、クイサやQ&Aに聞いた物では無く、自分で考え付いた物なので、限りなく正解に近づいた答えを出した事にクイサは少し驚いていた。
「そ、それで?その『魔弾』は、どんな力を持ってるの?」
動揺を最低限に出して、質問をするリーリア。
「属性等を付けてないから、耐性を持つ敵が居ない事ですかね。後、魔力の塊だから、魔力を持たない物には無類の力を発揮します」
「そ、そう?じゃあ例えば地面に撃てばどうなるの?」
「そうですねぇ...まだ試してないんでやって見ても良いですか?」
「え、ええ」
そうして地面に手を構え。
「『魔弾』!」
紫色の球体が地面に飛んで行く。
すると、地面に当たるかと思われた球体が、ただ、音もなく貫通して行く。
推定10mぐらいだろうか、そこで、やっと球体が止まる。
「ワーオ、予想外」
貫通に関しては予測していたが、5mぐらいだと思っていたフレアが呑気な声を出す。
「「...」」
少しの間、声を出せなかった四人が訓練場には居た。
自分の作品では、
魔術は、自然にある属性(染料)を、生まれた時に、人が受け取り。
その属性を、魔術という形を持って、魔力に塗り、発動する、と言う設定です。




