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近衛戦記  作者: 島隼
第五章 二つの戦場
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第五話 反撃

 同じ頃、トリトア渓谷で帝国軍と対峙する北方師団長オルカ率いる前線の師団には、帝国軍側からもたらされた情報により不安と動揺が渦巻いていた。

「くっ、姑息な真似を! 落ち着け! 情報に踊らされるな!!」

 二日前に西方師団の壊滅とセシル王国軍の裏切りは前線にいるスタインやオルカにも知らされていた。しかし、全体への動揺を抑えるためにスタインの判断でその事については大隊長にまでには伝えられたが、それ以下の騎士達には伝えられていなかった。

 しかし、王国騎士団の動揺を誘うためか、先ほど帝国軍側から前線で戦う騎士達にオルカも知らない新たな情報と共に直接伝えられてしまい、布陣こそ乱すことははなかったが動揺からか普段では見られないざわつき感があり、あきらかに集中力を乱しているのが見て取れる。

 そのため、オルカや大隊長達から発せられる命令への反応が鈍くなっていた。そして、なにより新たに伝えられた情報によりオルカ自身の心も動揺していた。

「なんとか鎮めなければ……」

 その時、帝国側から銅鑼の音が鳴り響く。それは後退を告げる音ではなく、帝国軍の後方部隊の一部に対する進軍命令であり、動揺により押され始めていた師団に対し追い込みをかけてきた。その上、帝国のこういった行動は今までに無かったやり方であり、それが師団にさらなる動揺を招かせた。

「くっ、一気に攻勢に出るつもりか……。第三大隊は迎撃にあたれ!! 第一師団は進軍準備! ただし第三師団は後退せずにそのままの体勢を維持しろ!!」

 オルカの号令が飛ぶ。現在帝国軍と対している第三師団を維持したまま、その後方で交代のために待機していた第一師団に対し交代ではなく支援させる策にでる。

「第一師団進軍開始!!」

 準備が整ったとみたオルカは第一師団に対し進軍命令を下す。それに呼応した第一師団はオルカの横を帝国軍が新たに投入した部隊へと駆け抜けていった。しかし、その直後にオルカの横をさらに大勢の王国騎士達が駆け抜ける。

「な、なんだ?」

 オルカは状況がわからず呆然と見ていると、その王国騎士達は第一師団に合流すると帝国軍が追加した部隊を瞬く間に撃退し、そのまま他の師団と共に帝国の他の前衛部隊を囲んだ。それは見事なまでに統率された行動だった。

「予想以上に苦戦しているようだな?」

「ル、ルーク団長!!」

 後ろから掛けられた声に振り向くと、そこには王国騎士団長ルーク・アステイオン、そしてその横には一台の馬車がおり、その窓からは軍師長カストス・ミーズ・ペクシスの顔が見えた。

「到着されていたのですか。では、今のは王都防衛師団か……。しかし、王都防衛師団がここに来たということは、やはり帝国軍の言っていることは……」

 王都防衛師団はダルリア王国の心臓部ともいえる王都ルキアを防衛する師団として精鋭が集められている。

「到着されたとは聞いていませんでしたが、直接戦陣にこられたので?」

「ああ、帝国軍の様子をこの眼で確認したかったのでな。それより、どういうことだ? 西方師団とセシル王国軍の姿が見えないようだが? 我等よりも先に到着しているはずなのだが」

 ルークとカストスは王都が出発してからほぼ休まずにここまで来ていたため、ここ数日の情報を得ていなかった。

「やはりご存知無いのですね。それが、二日前に元老院から伝えられたのですが、西方師団が壊滅したと。壊滅させたのは、帝国側についたセシル王国軍。その上、これは先ほど帝国軍側より流された情報ですが、セシル王国軍が王都ルキアを陥落させたと……」

「なにっ? 事実なのか?」

「まだ確認は取れていません。しかし、セシル王国軍は未だここに現れず、ルーク団長が王都防衛師団と共にここにおられるということは、可能性は高いかと」

 それに対しルークが口を開こうとした瞬間、帝国軍側から銅鑼の音が三度響き渡った。

「なんだ?」

「帝国軍の前衛に後退を告げる銅鑼の音です。帝国軍は後退を始めるでしょう。その後はしばらく攻撃には出てこないものと思われます」

 ルークが馬車のカストスに視線を送る。

「我々に情報を確認する時間を与えてくるということは、事実なのでしょうな。虚言であれば混乱に乗じてさらに追い討ちを掛けなければ意味が無い」

「スタインも知っているのか?」

「はっ。情報得てすぐに報告を入れています。現在はスタイン副団長が本陣で情報の確認を行っているはずです」

「そうか。俺とカストスは本陣へ行く。王都防衛師団は残していく故、巧く使え」

「はっ」

 ルークは馬を翻すとカストスが乗る馬車と共に本陣へと向かった。

 

 

「スタイン、王都の確認は取れたか?」

 ルークは本陣に到着すると、それを迎えたトリストの案内でカストスと共にスタインのいるテントへと入った。中にはスタインの他に第二師団の大隊長達がいる。

 ルークは前置きなく本題へと入ったためスタインは一瞬戸惑ったが、ルークが先に戦陣へと向かったことは連絡が入っていたため状況を察した。

「はい。先程やっと王宮と通信球が繋がり王宮の文官より情報が得られました。帝国軍から流された情報は一部誇張してあるようですが事実のようです」

 ルークは報告を聞きながらスタインの正面に移動する。

「いったい何があったのだ? 王都だけでなく西方師団壊滅についても詳細を話してくれ」

「はい。援軍要請を受諾したセシル王国の援軍が国境を越え、ここに向かうためにセシル王国軍を待っていた西方師団と合流し、その直後に裏切ったようです。セシル王国軍は、西方師団の陣の後方から直接本陣に対し奇襲を掛け壊滅させたと。師団長エルス・アナントの死亡が確認出来たようです……」

 スタインは悔しさのためか拳を硬く握った。

「エルス……」

 ルークも言葉に詰まると、一人冷静に聞いていたカストスが口を開く。

「王都が陥落したとのことだが、現在の状況は確認出来ていますかな?」

「陥落したというのは正確ではないようだ。正確にはセシル王国軍の裏切りが判明した後に王都の民を公都に避難させ、王都はこちらから放棄したというのが実情だ。王都を素通りしたセシル王国軍は王宮正門まで侵攻、現在は正門前で近衛と交戦中だと。セシル王国軍の規模は五千から六千……」

「そういうことですか。王都防衛師団がいない以上は致し方無いでしょうな。数の少ない近衛騎士団だけで無理に王都を護ろうとすれば戦力の分散を招く。しかし、近衛が未だ王宮にいるということは、陛下は亡命せずに王宮に残られているということですかな?」

「そのようだ。両王女とアウロ大公は都市同盟へ避難されたようだが、陛下とフロリア王妃は王宮に残られているとのことだ」

「では、まだ元老院は機能しているのだな?」

「ええ、元老院とも連絡は取れています」

 ルークは安堵の表情を浮かべる。元老院が機能していれば、今後の展開によっては東方師団、南方師団も召集することが可能であり、補給が滞ることもない。

「元老院から我々への指示も得ています。ですが王都への帰参指示ではなく、我等にはこのまま帝国軍の迎撃にあたれと……」

「近衛だけで六千もの軍勢を凌ぎ切るつもりか。確かに王都へは我等の変わりに公都防衛師団が向かっているが、到着にはもう少し時間が掛かるだろう。それまで持つかどうか……」

「止むを得んでしょうな。我々が帰参すれば帝国軍は国内に雪崩れ込んでくる。そうなれば甚大な被害を被ることになる。その上、あの大軍を相手にしながらの退却戦となれば我等も王都まで辿り着ける保障は無い」

「……王宮と元老院は近衛に託す以外無いか。仮に我々が戻って王宮に辿りつけたとしても、帝国軍を王都へ案内するようなものだ。元老院の指示通り我らは我らの責務を果そう。仮に王宮が落ちるようなことがあれば、その時は……」

 ルークは自らが指揮権を振るうことになる可能性を考えたが、中枢機能を失い国内が混乱に陥った状態の中で帝国軍と戦争を行うようなことになれば、王国の民に多くの犠牲をもたらすことになる。ルークはそうならないことを切に願った。

「カストス、策はあるか?」

 ルークの問いにカストスは卓上の周辺地図に視線を落とす。

「ふむ。帝国軍の策の第一段階は目的を達したと思ってよいでしょうな。となると、次は消耗戦ではなく攻勢に出てくるでしょう。本格的に我らを倒しにかかるはず。今までのように向こうの攻め手を待っていては危険でしょうな」

「こちらから攻めろと?」

「ええ。ですが、むやみに攻めては数で劣る我々が飲み込まれてしまう恐れがある。まずは意気揚々と士気が高まっている帝国軍の次の手を大きく挫きましょう。急激に押し上げられた士気は、ちょっとしたことでもすぐ下がる。こちらの動揺を抑え、逆に攻勢に出る姿勢を見せれば相手は一度下がって仕切り直さざる得なくなるでしょう。そうなれば相手の特に末端の兵士達は士気は大きく削がれる」

「よし、ならば急ぐ必要があるな。帝国が攻めてくる前に王都防衛師団を中心にこちらから討って出よう。前線の指揮は俺が取る。スタインはカストスと共にその後の策を練ってくれ。俺が戦陣に到着するまでにオルカには概要を伝えておけ」

「はっ」

「かしこまりました」

 ルークはテントを出ると単身戦陣へと戻っていった。

「団長が自ら指揮を取れば騎士たちの動揺もかなり抑えられるでしょうな」

「ああ、当然だが俺では無理なことだろう。カストス、その後の策はあるのか」

「……『策』、というようりは『賭け』と言ったほうがよいかもしれませんがな。増援が王都防衛師団のみとなった以上は、まともに帝国軍と戦うことは出来んでしょう。こうなれば帝国軍をこのまま撤退させるほかはない」

「どうするのだ?」

「我々だけではどうすることも。鍵を握るのは近衛騎士団でしょうな」

「凌ぎきれるかどうか、か……」

 

 

「オルカ、話は聞いているな?」

「はっ。先ほどスタイン団長から先制攻撃を仕掛けるとの連絡を受けました」

 戦陣に到着後、ルークはすぐにオルカのいるテントへと入った。中にはオルカの他にシハタがいる。

「よし。奴らの次の攻撃体勢が整う前に仕掛ける必要がある。急ぎ王都防衛師団に馬上槍ランスを装備させ、馬と共に待機。但し、全ての準備は戦陣後方で行い、第一師団と第三師団は戦陣前方で奴らの視線を塞げ。こちらの行動を寸前まで悟られないように注意しろ」

「では、こちらから騎馬突撃を?」

「ああ。奇襲には持って来いだ。参加するのは王都防衛師団だけで構わない。奴らの準備が整う前に強襲する」

 騎馬突撃とは騎馬に跨った騎士が、馬上槍と呼ばれる文字通り馬上で使用する長めの槍を正面に向けて構え、そのまま敵目掛けて突撃する戦法である。

 攻撃力が非常に高く攻撃速度も早いため攻撃には有効だが、守備力の面では弱く本来は守り手側ではなく、攻め手側が相手の守備陣型を突破するために行う戦法である。ルークはそれを敢えて使用し、相手の出鼻を挫こうとしていた。

「わかりました。シハタ!」

「はっ」

 オルカの隣にいたシハタはテントを出ると、ルークの策を師団に伝えるために走った。

「うまく行くでしょうか?」

「心配するな。調べたところ、帝国軍の指揮官であるザイル・ダイメルという男は有能ではあるが指揮経験の無い文官だという話だ。策を弄する事には長けているようだが、型にはまった動きにも見える。定石じょうせきを少し外してやれば経験の無い者には即時の対応を行うことは難しいだろう」

「なるほど。確かに想定外の動きに対する臨機応変な対応は経験がものいう。そこを突くというわけですか」

「そうだ。その上、守備的な戦い方よりも、攻めているほうが集中力を保ち易く、士気も乱れにくい。騎馬突撃の指揮は俺が直接執る。時間が無い。急ぐぞ!」

「はっ!」

 ルークはオルカと共にテントを出ると、シハタが戦陣後方で準備している騎馬隊の元へと向かった。

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

「今のは、奴らの増援か?」

 自身も先程の戦いを見ていた帝国軍司令ザイル・ダイメルは自らのテントに入ると、戦闘に加わっていた部隊長達を呼び状況を確認していた。

「はい。どうやら王都防衛師団のようです。指揮しているのは王国騎士団長ルーク・アステイオン」

「ほぉ。やっと英雄のお出ましか。思ったよりも早かったな」

 王都防衛師団が前線に向かったという情報を事前に得ていたザイルや部隊長達には特に驚きは無かった。

「王都の状況を知った奴らに変化はあったか?」

「かなりの動揺が見られます。増援に来た防衛師団は知らないようでしたので乱れはありませんでしたが、今頃は慌てていることでしょう」

 その報告にザイルは自然と笑みがこぼれる。

「奴らにとっては想像もしていなかったことだろう。セシル王国からの報告はあったか?」

 それにはザイルの副官が答える。

「はい。先程もうじき王宮の制圧が完了するとの連絡が入りました」

「よし、そろそろ頃合いだな。茶番は終わりだ。次は最初から攻めに出ろ。コルシア草原まで奴らを後退させる」

「はっ」

 部隊長達はザイルのテントを出ると、ザイルも少し遅れてテントを出た。

「後続の部隊には移動準備をさせておけ」

「はい」

 副官も後続部隊に指示を伝えに行くと、ザイル自身も馬に跨りいつでも移動出来る準備を整え、前衛部隊の準備が終わるのを待った。

 しかし、その瞬間に銅鑼の音が連続で何度も渓谷に鳴り響く。これは緊急事態を告げる鳴らし方だった。

「なんだ? 何事だ!!」

 ザイルは声を張ったが、周りにいる者たちも状況がわかっていない。しかしすぐに高い位置で見張りについていた兵が声を張り上げ状況を叫んだ。

「王国騎士団が進軍開始!! 騎馬による突撃をかける模様!! 間もなく前衛と接触!!」

「なんだとっ!! 馬鹿な! 何故今頃気付くのだっ!」

 ザイルは予想していなかったことに対応指示を出すのを忘れ、見張りの責任を問うてしまう。その間が仇となり攻めのための準備を行なっていた前衛部隊は王国騎士団の騎馬突撃をまともに受けた。

「守備陣形をとれ!!」

 ザイルは一呼吸遅れて指示を出すが、王国騎士団の突撃を受けた前衛部隊は混乱に陥っており指示が届かない。

「くっ、前衛部隊は撤退! ……いや、だめだ。後衛が支援攻撃だ!!」

 しかし、後方部隊は移動準備をしていただけであり、すぐには動けない。その間にも王国騎士団の猛攻が続き前衛部隊のいる位置から火柱が上がり、遠目にも帝国軍側が劣勢であるのはあきらかだった。

 王国騎士団は前衛と後衛の間まで騎士たちを進ませると、前衛部隊を孤立させさらに囲んでいく。

「く、何をしているのだ! 早くしろ!」

 前衛に指示が届かず、後衛が準備にもたついていることにザイルは苛立つ。そして、後衛の攻撃準備が整うと同時に王国騎士団は後退していった。

「くそっ! 前衛! 被害状況を報告しろ! 後衛は前衛と入れ替わり守備陣形で待機!」

 ザイルは苛立ちを隠さず馬を降りると、乱暴にテントの幕を上げ中へと入った。

 

「攻撃準備をしていた前衛部隊のほぼ半数が壊滅させられました。ニ名の部隊長も犠牲になっています」

 被害状況をまとめてきた副官が、恐る恐るザイルに報告する。

「ばかが……。相手が動き出してから気付くなど」

「しかし、未だ前衛の数倍の後方部隊が控えています。今後の作戦行動には特に支障は無いかと……」

「そんなことはわかっている!」

 副官はザイルを宥めようとしたが、それが逆効果となってしまう。

 副官の言う通り攻撃を仕掛けようとしていた帝国軍の前衛部隊は全軍から見ればほんの一部であり、規模からみればそれ程の支障は無い。しかし、自らの計算通りに事が運ばなかったことにザイルの苛立ちが募った。

「残った部隊長達を全員呼べ! 前衛部隊を編成し直す。それから、相手側に情報が本当に伝わっているのか確認だ。こちらの虚言だと思っているのであれば情報を再度流す必要がある。セシル王国には早く王宮を制圧するように伝えろ」

「は、はっ。直ちに!」

「まてっ」

 副官がテントを出ようとするのをザイルが止める。

「ほ、他にも何か?」

「さっき見張りについていた者は全員切り捨て交代させろ。無能はいらん」

「えっ……?」

「わかったかっ!」

「……はっ」

 副官は短く返事をするとテントを出た。ザイルは水差しから水をカップに注ぐと一気に飲み干し、深く深呼吸をする。そして、静かに目を閉じ苛立つ心を静めていく。

「――落ち着け。……奴らは未だ戦う気が削がれていないのか。セシル王国の王宮制圧が完了するまでは待つ方がいいかもしれん……」

 

 ◇ ◇ ◇ ◇

 

「どうやら、うまくいったようですね。やはり帝国軍の指揮官は経験が浅い」

「ああ。まずは奴らの最初の一手を挫くことは出来た。攻めの準備をしていた所から見ると、さっきまでとは違い我らを押し込むつもりだったことは間違い無いだろう。それを叩くことが出来たのは大きい」

 王国騎士団の後退が完了した後、ルークとオルカは先陣から帝国軍の陣地を睨んでいた。帝国軍は慌ただしく負傷者の収容や部隊の移動が行われており、前衛の陣はかなり乱れていた。

「ええ。それ程大きな被害では無いかもしれませんが、それでも再編成は必要でしょう」

「ああ。だが、ここからが正念場だ。帝国軍もこちらの攻めを見たからには、今後は警戒してくるだろう。奇襲は二度と通じまい。だが、警戒してくれば攻め手は鈍くなる。その間になんとか打開策を見出さなくては」

「はい。未だこちらが数段不利であることには変わりない」

「これ程の差では敵を打ち破ることは出来ん。なんとか撤退させる手段を講じなくてはな」

 ルークとオルカは振り返ると、戦陣の中へと向かう。

「しばらくは王都防衛師団の全師団を使ってここの防衛にあたろう。敵に突破する隙が無いことを見せる必要がある。その間に第一、第二、第三師団の負傷者の治療を急ぎ、なるべく休養させておけ」

「わかりました」


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