表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/18

【あの子】

初めて見た時…いや正直よく覚えていないんだ

不思議なんだけど気が付いたらいて一緒に孤児院で暮らしていた。

こんなに可愛くて綺麗な子を俺は見た事がなかった。

髪の毛も肌も真っ白で透き通るくらい綺麗でキラキラしていた。

何かまとっている周りの空気が違う気がする。

なのにたまに忘れてしまうんだ。

いつも一緒にいたいし、何かあったら俺が助けてやるって思っているのに頭から抜け落ちる。

好きなはずなのに…俺はくじょーってやつなのかな?



ここは孤児院だから少し大きくなったらそのうちにみんな貰われていくんだ。

俺はあの子と一緒にいたかったからずっと大人に気に入られないようにふるまっていた。

大人が来る時にはあの子と一緒に隠れたりもした。

あの子も誰にも貰われたくなくて、俺と一緒にいたいのかもと嬉しくなった。

そもそもあの子と違って俺は元気の有り余っている馬鹿なガキだし、こんな奴貰っていきたい奴なんかいないだろうと思っていた。

だけどある日訪れた夫婦に俺は一目で気に入られてしまった。

俺に似た元気の良い子を事故で亡くしていたらしい。

生意気そうな態度も良かったみたいだ。

失敗した。

それでも俺はあきらめなかった。

夫婦はとても良い人そうでお金持ちそうだった。

派手な服装ではなかったけど色々な大人を見てきた俺にはわかる。

これはかなりの金持ちだ。

孤児院に来るためにシンプルな服装にしてはいたが、モノがいい。

だからお願いしたんだ。

もう一人一緒に連れて行きたいと。

俺はあの子と一緒にいたかったから一世一代の告白をした。

俺と家族になろうと

あの子は少し寂しそうに微笑んでいた。

実はその後の事もぼんやりしている。

たぶん振られたんだ。

俺の気持ちは孤児院の他の皆にはバレてて慰められた事だけ覚えている。



今どこにいるのだろうか。

いつも寂しそうな顔をしていたあの子。

いつも遠い誰かの事を想っていたあの子。

その顔を心からの笑顔にしてあげたかったけど俺には最後まで出来なかった。


あんなに好きだったのに

初恋だったのに

なぜだろうかもう顔も名前も思い出せないんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ