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【祝10000PV感謝】異世界でもギターシリーズ  作者: bbbcat
第3章 異世界でもギターが弾きたい!
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「冒険者ギルドでの初仕事①」

シンフォニア掲示板


 佐倉幸さくらこうの事

・転生の女神による転生ボーナスで、音楽の能力値が現世の100倍にアップ

・ギターの魔力の1つ 【音楽は言語を越える】

 幸のギターに魅力されたものは、例え魔物であっても、意思疎通が可能になる。

 さらにこの力は協奏した場合、ライブを通じて他人とも仲良くなる様に、音楽を聴いていた者同士も意思疎通が可能になる。

・ギターの魔力の1つ 【心酔】

 幸のギターに魅了されたものに、命令を下せる魔法の力だ。

・ギターの魔力の1つ【協奏】

 幸が誰かと共に演奏すると、相乗的に、ギターの魔力の力が増幅される。



 この世界の事

この世界は6つの国からなる。

【レナシー共和国】、【ミグニクト】、【ファードナル】、 【ソドム】、【ライトメイト】、【シグルド連邦】

・世界で1番大きかった国【ドルトナティア】が、一年前に突然消えた?

・楽奴と言う、音楽をさせられる専門の奴隷がいる。

 この世界の人々は音楽が大嫌いで、その結果なのか、音楽が聞こえなくなった。

 そして、楽器は、まるで黒光りするGのように、存在するだけで気持ちの悪いものとなっている。

 そのような音楽の待遇の中、楽奴は何故か、音楽をすることを強いられている。

 もちろん。自由や平等といった人権はない。

********************************


 リーヘン・ソンギブの一日は新聞を読むことから始まる。


 豪商たるもの、世界の情勢を逐一、もっとも新鮮な匂いで嗅ぎつけなければならない。

 大切な娘、大切な息子とのブレックファーストがリーヘンにとって最も大切な情報収集の時間。


「……うがー!!

 やっぱり楽器はきっしょく悪いぞー!!」

頭を掻き毟りながら、新聞をぶん投げるリーヘン。


「毎朝、毎朝、同じことを……。

 だから、もう読まなければ良いって言ってるのに……。

 執事に読んでもらって大事な所だけ知ればよろしいでしょう?」

呆れた口調で溜息をつくオルフィー。


 転移ボーナスなのか、シンフォニアの字を書くことも読むことも、当然喋ることも出来る唯臣。


 唯臣は、リーヘンが投げたくしゃくしゃの新聞を、手に取り読んでみる。


―――◎△$♪×¥のバンド●&%#?!の全国ツアー―――


 本来読めるはずの文字が所々読めない。

しかし、バンド編成でどこかのライブハウスで撮ったであろう写真が大きく乗せられている。なので一面はどこかの国バンドが飾っているようだ。

 ルポの日付は、だいたい一年前だろうか、6月4日となっている。

どうやら世界中で大人気のそのバンドのライブツアーの日程が書かれている。

 しかし、それも一年前の日付で一年がかりの日程。

今朝の新聞にしてはおかしいと思う。


 次のページを開いてみる。

ミグニクトの話題になっている。

 現グランドマスターが今月の追加の条例と、今後の施策について語っているようだ。

 今の唯臣には町や他の国の情勢はイマイチ分からないが、どうやら、もっと苛烈に前線を進めて行くとのことだった。


 それと、現在ミグニクトでは、黒いほっかむりをして鷹のマークのネックレスをした悪漢共が多様な悪さをして問題になっていると書いてある。

 盗賊団なのか、悪漢は何人いるのか見当もついていない。

小さな事から大きい事まで、あらゆる問題を起こして回っている様だ。

これには騎士団と冒険者ギルドが別個に解決に動き始めたらしい。


 次のページを開いてみる。

次は見開き。


―――#&%*+のメンバーの好きを全解剖―――


 バンド名は読めないが、どうやらミグニクトのバンドらしい。

こちらも楽器を持ったメンバーが写っている。

 楽奴なのだろうか?しかし、みな満面の笑みで楽器を触っていた。

メンバー各々の好みを箇条書きで紹介しているページだった。


 最後のページにはなんと、タカキ・ワーヤサカが見開きで写っていた。

どうやら、子供を攫う(くだん)の悪漢を退治したという内容の奨励の様な記事だ。



 唯臣は新聞を読み終わり、アルモナの手を引き、出掛ける。

今日は、ギルドの初の依頼を受けに行く予定だ。


「唯臣ちゃん……。

 夕飯には必ず帰って来るのよ?」

オルフィーが釘を刺す。


 唯臣とアルモナは馬車に乗り込んだ。


 馬車に入って来る風は爽快で、アルモナのギターも軽快で、とっても気分の良いお出かけだと唯臣は思う。


 あっという間にギルドに到着した。


 扉を開けて、早々に受付へ向かう。

前回と同じように、受付には”ぐてん”と机に突っ伏すフレイアがいた。


「あらぁ!

 唯臣じゃん。

 今日は面倒くさいお姉さんは居ないのね。」

ぶりぶりと唯臣にフェロモンをまき散らすフレイア。


 唯臣は会釈する。


「なぁにぃ~?

 今日は依頼を受けに来たのぉ?

 偉いわねぇ。

 じゃぁ初めての唯臣には、取っ付きやすいの選んであげるわぁ。」

フレイアの息遣いが唯臣に近い。


 フレイアが見繕ったのはどうやら飼い猫の捜索依頼だった。


「この依頼は、この辺の猫好きマダムの依頼でねぇ。

 もともと、Fランクの依頼としては採取と捜索がスタンダードなの。

 この依頼は報酬の”プオン”も弾んでくれるみたいなのよねぇ。

 まぁ豪商の唯臣にはプオンはそんなに必要ないかもだけど~。」

ぶりぶりとフェロモンを出し続けて言うフレイア。

プオンとはこの世界の共通通貨の単位らしい。


[唯臣は

 探索クエスト~猫好きのマダムの猫を求めて~

 を受注した。]


 唯臣は会釈をし、依頼書を持ってアルモナと翻り出口へと向かう。


「頑張ってね~。

 終わったらご褒美に美味しい物食べさせてア・ゲ・ル♡」

最後まで変わらぬフレイア。


 外に出ると、太陽が温かく、まさに捜索日和と言えよう。


 唯臣は早速歩き出した。


…………。


……。


********************************

出会ってくださりありがとうございます!


ブックマークや感想など書いていただいたりしたら、本当に励みになります。

去年の終わり頃から始めてフォワーやブックマークが少しずつ増えてきました!ありがとうございます!

リタイアせず、頑張りたいと思っておりますので、何卒応援よろしくお願いします!

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